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スポーツブランドの巨頭リーボックが、エントリー向けスマートウォッチ市場に本気の一手を投じてきた。米国公式サイトに突如として掲載された新作「Reebok Stride」。99.99ドル(約1万5000円前後)という戦略的な価格設定ながら、AMOLEDディスプレイと主要ヘルスケア連携を完備しており、明らかに「安かろう悪かろう」からの脱却を狙っている。
このモデル最大の特徴は、視認性に直結するディスプレイだ。1.43インチのAMOLED(有機EL)パネルを採用し、解像度は466×466ピクセル。この価格帯で液晶ではなく有機ELを、それも高解像度のものを載せてきた点に、リーボックのハードウェアに対する本気度が透けて見える。筐体はミッドナイトスチールとビクトリーゴールドの2色展開で、IP68の防塵・防水性能を確保。スポーツシーンでのタフな使用にも耐えうる設計だ。
機能面で評価したいのは、データの「囲い込み」をしなかった点である。安価なウェアラブル端末は独自アプリにデータを閉じ込めがちだが、StrideはStrava、Apple Health、Google Healthといった外部プラットフォームとの連携を標準でサポートしている。これはランナーやサイクリストにとって、端末選びの決定的な要因になり得る。


計測機能に関しては、80種類以上のアクティビティに対応し、心拍数や血中酸素濃度(SpO2)、睡眠モニタリングといった現代の標準機能は網羅されている。ただし、GPSについては「GPSアシスト」という表記にとどまっている点には注意が必要だ。これは本体内蔵GPSではなく、スマートフォンの位置情報を利用する方式である可能性が高い。単体でのルート記録にこだわりたいランナーには惜しい点だが、それと引き換えに約10日間というロングバッテリーと、薄さ10.8mm、重量41gという軽快な装着感を実現したとも解釈できる。
市場を見渡せば、シャオミやAmazfitといった中国勢がこの価格帯を席巻している。そこに知名度抜群のリーボックが、質感とアプリ連携を武器に割って入る構図だ。既存の上位モデル「Icon」や「Pulse」よりも安価に設定されたStrideは、同社にとってのボリュームゾーンを担う戦略モデルとなるはずだ。
現時点では米国サイトでの掲載にとどまり、日本国内への投入時期や価格は未定。しかし、フィットネス人口の増加と共に「著名ブランドで、かつ手頃なデバイス」への需要は高まっている。日本市場にこのままのコストパフォーマンスで上陸すれば、スマートウォッチのエントリー機選びにおける有力な選択肢となるだろう。
Source:Reebok

