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「充電器のAnker」が、いよいよ我々の生命を守る領域へと本気で足を踏み入れてきた。
Anker傘下のスマートホームブランドEufy(ユーフィ)から、新型の煙探知機「Eufy Smoke Alarm E10」が欧州市場へ投入された。これは単なる「音の鳴る円盤」ではない。既存の防災機器が抱える「誤報」という最大のストレスを解消し、スマートホームの一部として統合しようとする意欲作だ。
まず目を引くのはそのサイズ感だ。直径わずか70mm。一般的な煙探知機と比較して約67%も小型化されており、天井にあっても異物感がない。インテリアを阻害しないデザインは、コンシューマー向け製品を知り尽くしたAnkerらしいアプローチだ。

しかし、真価はその中身にある。光電式検知技術を採用し、調理中の煙や湯気による「誤報」を徹底的に低減している。料理中にトーストを焦がしただけで警報が鳴り響き、慌てて天井に手を伸ばした経験は誰にでもあるはずだ。E10では、もし誤報が起きてもアプリ経由、あるいは本体をタップするだけで即座にミュートが可能。椅子に乗ってボタンを押す必要はない。
米国ではすでにUL 217規格(第10版)に準拠して販売されている実績があり、今回はそれが欧州(ドイツ、オランダ等)へ拡大した形だ。価格は79.99ユーロ(約1万3000円前後)。決して安くはないが、GoogleのNest Protectが長らくアップデートされていない現状を鑑みると、高機能モデルの新たな選択肢として存在感は大きい。
技術的な要点は通信方式にある。本機はWi-Fi直結ではなく、Ankerのハブ「HomeBase」を介して接続する。これは一見手間に思えるが、セキュリティの観点からは正解だ。
Wi-Fiが届きにくい部屋でも、HomeBaseとの接続なら最大200mまでカバーできる。家の端にあるキッチンやガレージでも安定して動作し、火災時にはスマホへ確実にプッシュ通知を送る。バッテリーはCR123A電池を使用し、最長5年間の連続稼働を実現した。
この製品は、単体で完結する防災機器を、防犯カメラやセンサーと連携する「面」でのセキュリティシステムへと進化させるピースとなる。日本での発売は未定だが、木造住宅が多く防火意識の高い日本市場との親和性は極めて高い。Ankerが国内の防災機器市場に風穴を開ける日は、そう遠くないはずだ。
Source:Eufy

