アップル待望の折りたたみ参入は、最大のライバルに追い風を吹かせる皮肉な幕開けとなった。
9月9日の「iPhone Duo」発表直後、韓国市場でサムスンの「Galaxy Z Fold 8」の週間販売台数が約10%急増した。本来であれば競合を牽制し、買い控えを起こすはずの新製品発表。それがなぜ、既存のライバル機を直接押し上げる結果になったのか。
最大の引き金となったのは、あまりにも露骨な価格差だ。
Galaxy Z Fold 8が約1,550ドルから手に入るのに対し、初参入のiPhone Duoは米国で1,999ドル、韓国市場では約2,390ドルと跳ね上がる。その開きは韓国ウォンにして約101万ウォン。ハイエンド志向のユーザーにとっても、この価格の開きは無視できない。
購入タイミングとハードウェアの仕上がりも、消費者の背中を強く押した。
Galaxy Z Fold 8はすでに店頭に並び、世代を重ねたことで薄型・軽量化の極みに達している。一方で、iPhone Duoの発売日は10月23日。実機を待たずに今すぐ手に入る即納性と、実績ある安定した筐体デザイン。発表会を見て折りたたみ端末への物欲を刺激された層が、現実的なスペックと納期を天秤にかけた結果、サムスンへ流れた格好だ。
興味深いのは、アップルの参入が折りたたみ市場全体の認知度を一気に引き上げた点にある。
これまで様子見を決め込んでいた層を呼び込み、比較検討の土俵に引き上げた効果は絶大だった。ただ、直接比較されたことで、サムスンが長年磨き上げてきた薄型技術と価格設定の妙が、かえって浮き彫りになってしまった。
10月下旬にiPhone Duoが実際に市場へ投入された時、ブランド力による巻き返しが起きるのか。それとも、サムスンが実利で築いた牙城を守り抜くのか。折りたたみ市場の覇権争いは、単独の独走ではなく、二大巨頭による市場拡大という新たな局面を迎えている。
Source:Etnews

