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待望の超大作『グランド・セフト・オートVI(GTA 6)』において、多くのファンが待ち望むマルチプレイ体験の開幕は、本編発売から1〜2年先までずれ込む公算が高まった。
米Take-Two Interactiveの年次株主総会で示されたのは、当面はシングルプレイの物語にリソースを集中させ、現行の『GTA Online』のサービスを継続するという、きわめて現実的で巧みなビジネス判断だ。
株主総会でのやり取りや業界関係者の証言から浮かび上がったのは、次世代マルチプレイの展開を急がない同社の姿勢そのもの。ブルームバーグのジェイソン・シュライアー記者もポッドキャストで「マルチプレイの発表は当分ない」と指摘しており、当面のプロモーションは主人公ジェイソンとルシアが織りなすレオニダ州での濃密なソロ体験に絞られる見通しだ。
なぜロックスター・ゲームスは、最大のキラーコンテンツであるオンラインを後回しにするのか。理由は明快、現行の『GTA Online』がいまだにドル箱として盤石だからに他ならない。
直近の四半期決算でも、ゲーム内課金に牽引されたプレイヤー支出は前年同期比で3%増加。発売から10年以上が経過したタイトルとは思えない驚異的な収益力を維持している。ここで拙速に新作オンラインを立ち上げれば、現行コミュニティを分断し、安定した課金収入を自ら食いつぶす共食い(カニバリゼーション)を引き起こしかねない。パブリッシャーとしては、既存の金脈が細るまで移行を急ぐ動機が薄いのだ。
制作現場の実情も影響している。内部流出情報からは最大32人規模のマルチプレイ開発が進んでいる事実がうかがえるものの、これ以上の発売延期は許されない。まずはシングルプレイの品質を完璧に仕上げる選択は、極めて妥当と言える。かつての『GTA V』や『レッド・デッド・リデンプション2』でもオンラインの解禁には意図的な時間差が設けられたが、今回はそのスパンが年単位に及ぶ可能性が高い。
莫大な開発費を回収するため、まずは買い切り型のシングルプレイで記録的な初動売上を叩き出し、既存オンラインの課金も維持し続ける二段構えの収益戦略。ゲーマーにとってはオンラインのお預けがもどかしい反面、まずは妥協のないソロアドベンチャーを遊び尽くす贅沢な時間が約束されたとも取れる。現行の課金エコシステムが役割を終えるその日まで、真の次世代マルチプレイはお預けとなりそうだ。
Source:Forbes

