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携帯型ゲーミングPCの代表格「Steam Deck」では処理落ちに悩まされがちなPlayStation 3のエミュレーション。しかし、より強靭なスペックを誇る「Steam Machine」であれば話は別だ。今回、負荷の高いPS3タイトルすら軽々と動かす「エミュレーションの怪物」としての実力が、ある検証によって明らかになった。ポータブル機の妥協に満足できないハイエンド志向のユーザーにとって、この結果は見逃せない。
海外YouTubeチャンネル「Game Esoterica」が公開したテスト動画が、コミュニティで静かな熱狂を生んでいる。対象となったのは、PS3エミュレーター「RPCS3」。注目すべきは、パフォーマンスパッチの適用や事前のシェーダーコンパイルを一切行わない、いわば設定直後の「ポン付け」という厳しい条件下で検証されている点だ。
結果は圧倒的。Steam Machineは、要求スペックの分厚い壁を力技で越えてみせた。
わずかな入力遅延が命取りになる『バーチャファイター5』は、内部解像度を引き上げても不具合なく完璧に動作。『ゴッド・オブ・ウォー3』では場面によって60fpsを割るものの、これは初代PS3実機でも見られた挙動であり許容範囲に収まっている。
特筆すべきは、画面上の大量のオブジェクトによってCPUとGPU双方を激しく痛めつける『塊魂フォーエバー』や『ダークソウル』において、安定した30fpsを叩き出したことだろう。
『グランツーリスモ6』のバックミラーの描写崩れなど、エミュレーター側の開発途上に起因する粗は残る。それでも、これだけの高負荷環境を初期設定のままねじ伏せるポテンシャルは、まさに怪物と呼ぶにふさわしい。
もちろん、本体の価格設定を考えれば、このパフォーマンスは「価格相応の当然の帰結」という冷めた見方もある。数万円で買えるSteam Deckという手軽な選択肢がある現在、ユーザーが高価なハードウェアに求めるのは、一切の妥協を排したパワーだ。今回の検証は、そうしたコアゲーマーに対し、Steam Machineの存在意義を明確に提示する結果となった。
PS3という高いハードルを力強く飛び越えたSteam Machine。今後はXbox 360やPS4といったさらなる高負荷環境でのテストにも期待が集まる。ソフトウェア側の最適化がさらに進めば、究極のレトロゲーム母艦として、ニッチながらも揺るぎないポジションを市場に築き上げていくはずだ。


