世界中のゲームファンが、今か今かと発売を待ちわびる任天堂の次世代機「Nintendo Switch 2」。初代Switchをあらゆる面で凌駕する性能を持つとされ、その期待感は日増しに高まるばかりです。
しかし、その熱狂の裏で、いくつかの不安な噂が囁かれているのをご存知でしょうか。
「性能はPS5に遠く及ばないらしい…」
「『エルデンリング』のような最新ゲームは、まともに動かないのでは?」
せっかくの次世代機なのに、性能不足で遊びたいゲームがカクカクだったら…と考えると、購入をためらってしまうのも無理はありません。
果たして、Nintendo Switch 2は本当に期待外れのマシンなのでしょうか?
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いいえ、その結論を出すのはまだ早すぎます。なぜなら、これらのパフォーマンス問題を根本から解決し、Switch 2の真のポテンシャルを解放するかもしれない「切り札」の存在が、最新のリーク情報によって明らかになったからです。
この記事では、Switch 2が抱える性能問題の真相と、その未来を劇的に変える可能性を秘めた魔法の技術「DLSS」について、どこよりも分かりやすく徹底解説していきます。


とても気になる「Switch 2」のパフォーマンス問題

まず、前提として知っておくべきは、Nintendo Switch 2が初代Switchと比較して、飛躍的な性能向上を遂げていることは間違いないという事実です。ロード時間は短縮され、グラフィックはより美しくなり、携帯モードでもリッチなゲーム体験が可能になるでしょう。
しかし、問題は「比較対象」をどこに置くかです。
PS5や最新のゲーミングPCといった、いわゆる「据え置きハイエンド機」と比べてしまうと、特に携帯機としての側面も持つSwitch 2の性能には、どうしても限界があります。この性能差が、サードパーティ製の最新AAA(トリプルエー)タイトルをプレイする際に、ボトルネックとなって現れるのです。
実際に、海外からは以下のようなパフォーマンス不足を指摘する声がリークされています。
- 『エルデンリング』: 大ヒットを記録した高負荷なアクションRPGだが、Switch 2ではパフォーマンスが安定しないと報じられている。
- 『ボーダーランズ4』: 人気シリーズの最新作も、Switch 2での動作に苦戦しているとの噂がある。
これは、初代Switchでも見られた現象です。多くのゲーム開発者は、Switchの性能に合わせてグラフィックを調整したり、フレームレートを最適化したりといった、血の滲むような努力を強いられてきました。Switch 2でも、その歴史が繰り返されるのでしょうか?
任天堂は、この問題を予見していたようです。そして、そのための強力な解決策を用意していました。それが「Nvidia DLSS」です。
AIが画質とパフォーマンスを両立させる魔法の技術「DLSS」とは

「DLSS」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれません。これは、Nvidia社が開発した、まさに魔法のような映像技術です。
非常に簡単に説明すると、こういう仕組みです。
- ゲーム機本体は、あえて少し低い解像度(例えばHD画質)で映像を描画します。これにより、処理の負担が軽くなり、ゲームはサクサク動きます。
- その映像を、AIが瞬時に学習・解析し、超美麗な高解像度(例えば4K画質)の映像へと賢く変換(アップスケーリング)して、テレビや画面に映し出します。
つまり、「ゲームの動作は軽いまま、見た目は超キレイ」という、本来であれば両立が難しい二つの要素を、AIの力で実現してしまうのがDLSSなのです。この技術はすでに多くのPCゲームで採用されており、性能が限られるグラフィックボードでも高画質・高フレームレートを実現するための切り札として絶大な評価を得ています。
そして、Nintendo Switch 2は、このDLSSをサポートしているのです。
【最新リーク】2026年、DLSSがSwitch 2のゲーム体験を本格的に変える

ここからが本題です。海外のリーカーであるNashWeedle氏が、非常に重要な情報を明らかにしました。
「Nintendo Switch 2の開発キットがDLSSのアップデートを受け、その結果、2026年以降、より多くのSwitch 2向けゲームがDLSSを実装することになる」
これは、Switch 2の未来を占う上で極めて重要な情報です。 現在囁かれているパフォーマンス不足の問題は、あくまでDLSSという「ブースター」を本格的に使用する前の状態である可能性が高いのです。2026年を境に、多くのゲームがDLSSに最適化されることで、これまでカクつきが懸念されていたタイトルも、驚くほど滑らかに、そして美しく動作するようになるかもしれません。
では、なぜ発売直後から、すべてのゲームがDLSSに完全対応しないのでしょうか? その背景には、ゲーム開発の裏側にある「開発キット」の問題が関係しているようです。リークによれば、任天堂はこれまで、大手スタジオを含め、この開発キットの配布をかなり限定的に行っていたと見られています。
つまり、多くの開発者は、Switch 2の実機に近い環境で、DLSSを含めたゲームのテストや最適化を十分に行う時間がなかった可能性があるのです。
しかし、これも今後数ヶ月のうちに改善される見込みです。より多くのスタジオに最新の開発キットが行き渡り、DLSSの実装ノウハウが蓄積されることで、Switch 2のゲーム品質は劇的に向上していくでしょう。
Switch 2の真価が問われるのは2026年からかもしれない
今回のリーク情報を整理すると、Nintendo Switch 2の未来は非常に明るいと言えるでしょう。
確かに、発売直後は一部のタイトルでパフォーマンス不足を感じる場面があるかもしれません。しかしそれは、このハードが持つポテンシャルをまだ全て引き出しきれていない、いわば「助走期間」のようなものです。
Switch 2の真価が本当に発揮されるのは、開発環境が成熟し、魔法の技術「DLSS」が標準的に実装されるようになる2026年以降なのかもしれません。