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Googleによる2月18日の正式発表を待たずして、Pixel 10aの「サプライズ」は霧散した。フランスで流出した動画広告が、その全貌を白日の下に晒してしまったからだ。しかし、単なるスペックの露呈以上に我々が注目すべきは、広告内で示唆された「値下げ」の可能性である。もし事実なら、Googleはミドルレンジ市場における勝負のルールを書き換えようとしている。
流出したプロモーション映像が真っ先に強調するのは、もはやGoogleのお家芸とも言えるAI写真編集機能、そして「30時間」という心強いバッテリー駆動時間だ。派手さはないが、日々の実用性を最重視する「aシリーズ」のファン層へ向けた、極めて手堅いアピールである。
ハードウェアの詳細については、欧州大手小売Vanden Borreからの情報がパズルのピースを埋めている。ディスプレイは6.3インチのActuaディスプレイを採用し、リフレッシュレートは120Hzに対応。滑らかな操作感はしっかりと担保されている。
一方で、心臓部には昨年の「Tensor G4」が据え置かれる見込みだ。上位のPixel 10シリーズが最新のTensor G5へ移行する中、あえて一世代前のチップセットを採用し、カメラハードウェアも前モデルから大きな変更を加えないという判断。これは明らかに、コストコントロールを最優先した結果と見ていい。
ここで冒頭の「値下げ」情報が重みを持ってくる。
カメラモジュールのフラット化などデザインの微調整に留め、主要パーツを据え置いたのは、すべて「価格」という最大の武器を研ぎ澄ますためだったのではないか。昨今のスマートフォン市場は高騰の一途を辿っている。その中で、ハイエンドに近い体験を、前モデルよりも安価に提供できるとすれば、それは技術革新以上のインパクトを市場に与える。
答え合わせの時は近い。ハードウェアの劇的な進化よりも、価格競争力で市場を制圧しにかかるGoogleの新たな一手。その成否は、間もなく公式に発表される価格設定という、たった一つの数字にかかっている。
個人的には、今まで発表前になぜか実機が道端で拾われて、それをXに流されるという不思議な現象から、実機から動画になっただけのような気がするけど、私の気のせいでしょうか…

