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ハイエンドMacBook Proの供給が、世界各地のリセラーで突如として細り始めた。これはAppleが新モデルを投入する直前に見せる、極めて典型的な予兆に他ならない。M5 ProおよびM5 Maxチップを搭載した新型は、早ければ数日中、遅くとも3月上旬までに「サイレントリリース」される公算が極めて高まっている。
供給側の動きだけではない。開発現場からも決定的な証拠が浮上した。Appleが2026年2月3日にリリースした開発環境「Xcode 26.3」の挙動だ。通常、Xcodeのリリース候補版(RC)が出る際は、対となるiOSやmacOSのRC版も同時に提供される。
しかし今回、AppleはOS側の公開をあえて差し止めた。過去の事例を振り返れば、これはOSの中に未発表ハードウェアの識別コードが含まれている際によく使われる「秘匿工作」だ。
M1、M2、M3、それぞれの発表直前にも全く同じパターンが繰り返されてきた。今回も、最新OSであるmacOS Tahoe 26.3の正式版リリースに合わせて、新型MacBook Proのプレスリリースが配信されるのを待つばかりの状態だ。
今回のアップデートの目玉は、単なる処理能力の向上に留まらない。Xcode 26.3にAnthropicのClaudeやOpenAIのエージェントが統合された事実は、開発ワークフローの激変を意味する。AIがコードを書き、テストを回し、プロジェクトを自律的に構築する「エージェント型開発」には、これまで以上の強大な計算リソースが求められる。M5 ProやM5 Maxは、こうしたAI駆動の開発をローカル環境で完遂するための、文字通りの「AIワークステーション」として位置づけられる。
一方で、既存のM4 Pro/Maxユーザーが慌てて買い換える必要があるかは、冷静な判断が求められる。M5シリーズはあくまで内部チップの刷新が主眼であり、筐体デザインやディスプレイの大幅な変更は見送られたままだ。

Appleの戦略を深読みすれば、今のMacBook Proは一つの完成形に到達した。M5 Pro/Maxによってパフォーマンスの頂点を極めた後、2026年後半には全く新しい世代への移行が控えている。
それは、かねてより噂されているOLED(有機EL)ディスプレイとタッチスクリーンを搭載した、M6世代のMacBook Proだ。現状のパワー不足を痛感しているプロユーザーは迷わずM5を選ぶべきだが、もし「革新」を待てる余力があるのなら、年内のさらなる激震に備えて牙を研いでおくのも賢明な選択だ。
Source:MacRumors

