PS5 Slimのサイレント修正が神すぎる!CFI-2116で液体金属漏れのリスクはどう変わる?縦置き派が知るべき故障対策と新型の選び方

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ゲーム機のアップデートといえば、普通は「ロード時間が短くなった」とか「画質が上がった」といった派手な宣伝文句が並ぶものです。私たちはいつも、目に見える変化ばかりを追いかけがちです。しかし、本当に重要な進化というのは、実はメーカーがこっそりと、誰にも言わずに変更した部分にこそ隠れていることがあります。

最近、市場に出回り始めたPlayStation 5 Slimのマイナーチェンジモデル「CFI-2116」。この型番を聞いてピンとくる人は、かなりのハードウェア通かもしれません。ソニーはこのモデルで、公式発表を行わずに内部構造にメスを入れました。

それは、多くのユーザーが密かに抱いていた「縦置きにすると壊れるのではないか?」という不安に対する、エンジニアからの無言の回答です。今回は、このサイレント修正が私たちのゲーミングライフ(QOL)をどう劇的に変えるのか、分解して初めてわかる真実についてお話しします。

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液体金属の恐怖と「CFI-2116」の解決策

PS5の冷却システムに「液体金属」が使われていることは有名です。従来のグリスよりも圧倒的に熱伝導率が高い反面、液体であるがゆえに「漏れる」リスクと常に隣り合わせでした。特に初期モデルにおいて、本体を長期間縦置きにしていると、重力によって液体金属が偏り、最悪の場合は基板へ漏れ出してショートするという都市伝説のような、しかし実際に起こりうるトラブルが報告されていました。

ところが、X(旧Twitter)のハードウェア解析者たちが発見した新型モデル「CFI-2116」の中身は、これまでの常識を覆すものでした。なんと、あの上位機種であるPS5 Proで採用されたヒートシンク設計が、このSlimモデルにも転用されていたのです。

具体的には、ヒートシンクのコア部分が再設計され、液体金属が物理的に周囲へ漏れ出さないような「防壁」が強化されています。これは単なる部品の使い回しではなく、設計思想のアップデートです。

つまり、Pro向けに開発された信頼性の高い技術が、スタンダードモデルにも降りてきたということになります。これで、私たちは枕を高くして眠れる…いえ、安心してPS5を縦置きにして眠れるようになるわけです。

インターネット不要?ディスクドライブの「真の」ペアリング

ハードウェアの物理的な修正以上に、個人的に膝を打ったのがディスクドライブの仕様変更です。

これまでのPS5(特に着脱式ドライブ採用モデル)は、新品のディスクドライブを初めて接続する際、サーバー認証のために一度インターネットに接続する必要がありました。

「セキュリティのため」とはいえ、物理メディアを愛するユーザーや、ネット環境が不安定な地域のプレイヤーにとっては、これが小さな棘のように引っかかっていました。修理する際も、ネットがないとドライブがただのプラスチックの塊になってしまうリスクがあったのです。

しかし、今回のCFI-2116の一部ロットでは、工場出荷時点で既にペアリングが完了している個体が確認されています。つまり、箱から出してガチャっとはめれば、ネット回線がなくてもすぐにディスクを読み込む準備ができているのです。

これは「いつでも、どこでも遊べる」というコンソールゲーム機の原点回帰とも言える変更です。デジタル全盛の時代に、あえてオフラインの利便性を高める。この逆行にも見える進化こそ、真のユーザーフレンドリーと言えるのではないでしょうか。

旧型ユーザーはどうすればいい?縦置きリスクへの向き合い方

ここで気になるのが、「じゃあ私の持っている古いPS5 Slimはどうなるの?」という点です。世界中の在庫がすべてCFI-2116に入れ替わるには、まだ時間がかかるでしょう。

正直に言えば、既存モデルでも液体金属の漏れが発生する確率は極めて低いです。しかし、そのリスクは温度変化の激しさ、つまり「どれだけヘビーに使い込んでいるか」に比例します。もしあなたが毎日何時間も高負荷なゲームをプレイし、部屋の温度変化も激しい環境にいるなら、リスク管理として「横置き」を検討するのが最も簡単な延命措置です。

また、DIYに自信がある人向けにiFixitなどが詳細な修理ガイドを公開していますが、液体金属の扱いはプロでも神経を使う作業です。不安を感じたら、無理に開けずに専門店にメンテナンスを依頼するのが賢明でしょう。

今回の新型の登場は、裏を返せば「メーカーもそのリスクを認識していた」という証拠でもありますから、既存ユーザーも一度自分の設置環境を見直す良いきっかけになるはずです。

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