お気に入りの映画やドラマを心ゆくまで楽しむ、至福のひととき。動画ストリーミングサービスは、私たちのエンターテインメントライフに欠かせない存在となりました。しかし、そんな安らぎの時間に水を差すようなニュースが、アメリカから飛び込んできました。
「Disney+が、また値上げを発表した」
しかも、前回の値上げからわずか1年という短期間での再値上げです。アメリカのユーザーにとっては大きな驚きですが、本当に気になるのは「この値上げの波は、日本にもやってくるのか?」ということではないでしょうか。
この記事では、アメリカで発表されたDisney+の新料金プランの詳細を解説するとともに、日本の料金への影響を徹底的に考察します。そして、今後の価格改動の可能性に備え、私たちが賢くサービスを利用するために今すぐできる具体的な対策まで、詳しくご紹介します。
「日本の料金はまだ大丈夫?」と不安に思っている方、今後の契約プランに悩んでいる方は、ぜひ最後までお付き合いください。



衝撃!アメリカで発表された新料金プランの内訳
今回ディズニーが発表した値上げは、Disney+単体だけでなく、HuluやESPN+といったバンドルプラン(セットプラン)にも及びます。2025年10月21日から適用されるアメリカでの新料金を見てみましょう。
サービスプラン | 旧月額料金(USD) | 新月額料金(USD) | 値上げ幅(USD) |
Disney+(広告つき) | $9.99 | $11.99 | +$2.00 |
Disney+(広告なし) | $15.99 | $18.99 | +$3.00 |
Disney+ & Hulu(広告つき) | $10.99 | $12.99 | +$2.00 |
Disney+ & Hulu(広告なし) | $19.99 | $19.99 | 変更なし |
Disney+, Hulu, ESPN+(広告つき) | $16.99 | $19.99 | +$3.00 |
Disney+(広告なし)+ Hulu & ESPN+(広告つき) | $21.99 | $24.99 | +$3.00 |
Disney+ & Hulu(広告なし)+ ESPN+(広告つき) | $26.99 | $29.99 | +$3.00 |
Disney+, Hulu, HBO Max Basic(広告つき) | $16.99 | $19.99 | +$3.00 |
Disney+, Hulu, HBO Max Basic(広告なし) | $29.99 | $32.99 | +$3.00 |
※料金は米ドルです。
特に注目すべきは、広告なしのDisney+単体プランが3.00も値上げされる点です。年間で見ると36(1ドル150円換算で約5,400円)もの負担増となり、ユーザーにとっては決して小さな改定ではありません。
ディズニーは昨年も同時期に価格改定を行っており、2年連続での値上げとなります。背景には、ストリーミング事業の収益性改善という大きな経営課題があります。パスワード共有の取り締まり強化と併せて、加入者一人当たりの収益を最大化しようという強い意志が感じられます。

日本の料金はどうなってる?現状をおさらい
ここで、日本のDisney+の料金プランを再確認しておきましょう。日本でも2024年の初頭に価格改定が行われ、現在は以下の2つのプランが提供されています。
Disney+のプラン | プランの詳細 | 利用料金(税込) |
Disney+ スタンダード | 1080p Full HDまで対応5.1サラウンドまで対応2台同時視聴広告なし最大10台のデバイスにダウンロード可能 | 月額1,140円 年額11,400円 |
Disney+ プレミアム | 4K UHD & HDRまで対応ドルビーアトモスまで対応4台同時視聴広告なし最大10台のデバイスにダウンロード可能 | 月額1,520円 年額15,200円 Apple App Store経由でご加入の場合は年額15,400円となります。 |
アメリカの新料金(広告なし:$18.99)と比較すると、日本のプレミアムプランの料金はまだ比較的安価に設定されていることがわかります。しかし、「日本は今年値上げしたばかりだから、しばらくは安心」と楽観視しても良いのでしょうか。
【最重要】アメリカの値上げは日本に波及する?今後の2つの可能性
今回の米国内での価格改定が、日本の料金に直接影響を与えるかどうかは、現時点では公式に発表されていません。しかし、過去の事例や市場の動向から、考えられる今後のシナリオは大きく2つあります。
シナリオ1:時間差で日本も追随値上げする可能性
最も現実的なシナリオとして考えられるのが、時期をずらして日本でも同様の価格改定が行われる可能性です。
グローバル展開するストリーミングサービスは、各国の経済状況や市場規模に合わせて価格を設定しつつも、長期的には世界的な価格水準を統一していく傾向があります。Netflixがその代表例で、これまでも本国アメリカでの値上げ後、数ヶ月から1年程度の期間を置いて日本でも価格改定が行われてきました。
また、昨今の円安傾向も無視できません。コンテンツの制作費やライセンス料はドル建てで支払われることが多いため、円安が続けば日本の事業におけるコストは増大します。このコスト増を価格に転嫁するために、値上げに踏み切る可能性は十分に考えられます。

シナリオ2:日本の市場競争を鑑み、当面は据え置かれる可能性
一方で、少なくとも2025年内は価格が据え置かれる可能性もゼロではありません。
その最大の理由は、日本市場の特殊性です。日本ではNetflix、Amazonプライム・ビデオ、U-NEXTなど多くの競合サービスがひしめき合っており、熾烈なシェア争いが繰り広げられています。
2024年初頭に一度値上げを行ったばかりのDisney+が、短期間で再び値上げに踏み切れば、ユーザーが他のサービスへ流出する「解約リスク」を高めることになります。特に、Amazonプライム・ビデオのように、動画視聴以外の付加価値が高いサービスと比較された場合、価格競争力で不利になることは避けたいはずです。
そのため、日本のユーザー離れを防ぐために、戦略的に価格を据え置くという判断も考えられます。
値上げに備えよ!私たちが今からできる3つの対策
今後の見通しが不透明な今だからこそ、私たちは賢く備えておく必要があります。もしもの値上げに備えて、今から検討しておきたい3つの対策をご紹介します。
- 【最も効果的】年額プランへの切り替えを検討する
もしあなたがDisney+を長期的に利用するつもりなら、「年額プラン」への切り替えが最もシンプルかつ効果的な対策です。現在の料金体系でも、年額プランは実質2ヶ月分が無料になる計算で、月額プランよりも断然お得です。仮に将来値上げが発表されたとしても、年額プランで契約していれば、次の更新時期までは旧料金でサービスを享受できます。 - 自分の視聴スタイルを見直し、プランを変更する
現在プレミアムプランを契約している方は、本当にその機能が必要か見直してみましょう。プレミアムプランのメリットは「4K UHD & HDRの高画質」と「最大4台の同時視聴」です。もし、主にスマートフォンやタブレットで視聴しており、家族で同時に利用する機会が少ないのであれば、スタンダードプラン(フルHD画質、同時視聴2台)でも十分かもしれません。プランをダウングレードすることで、月々の固定費を削減できます。 - 他のサービスとの比較検討、乗り換えも視野に
これを機に、自分が本当に見たいコンテンツがどのサービスに集まっているのか、改めて比較検討するのも一つの手です。特定のオリジナル作品にこだわりがなければ、よりコストパフォーマンスの高いサービスへ乗り換えるという選択肢もあります。各社が提供する無料トライアル期間などを活用し、自分に最適なサービスを見極めましょう。

まとめ
今回のアメリカでのDisney+の再値上げは、ストリーミングサービス業界全体が「成長」から「収益化」のフェーズへと完全に移行したことを象徴する出来事と言えるでしょう。もはや、安価で無制限にコンテンツを楽しめる時代は終わりを告げ、ユーザーは「どのサービスに、いくら支払う価値があるのか」をシビアに選択する時代に突入しました。
日本の料金が今後どうなるかはまだ不透明ですが、対岸の火事と楽観視はできません。いつ値上げの発表があっても慌てないように、この記事で紹介したような対策を今のうちから検討しておくことが重要です。
