Xiaomiのエコシステムから、また一つ、私たちの物欲を刺激する新たなタブレットの噂が舞い込んできました。その名は「Poco Pad M1」。Xiaomiの公式サポートページにその名が刻まれたことで、その登場はもはや秒読み段階にあると見て間違いないでしょう。
しかし、ガジェット好きの間で囁かれているのは「どうせRedmi Pad 2 Proのリバッジ(名義変更)モデルだろう?」という、少し冷めた視線。確かに、その骨格はRedmi Pad 2 Proと多くを共有している可能性が濃厚です。
ですが、もし、その心臓部であるチップセットが噂通りに変更されているとしたら?それは単なるリバッジという言葉では片付けられない、全く新しい価値を持つデバイスの誕生を意味するのかもしれません。
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Poco Pad Mシリーズ、始動。その第一弾の正体とは?
これまでスマートフォン市場で、驚異的なコストパフォーマンスを武器に独自の地位を築き上げてきたPoco。そんな彼らが、満を持してタブレット市場に本格参入するというニュースは、多くのファンにとって朗報でしょう。その記念すべき第一弾となるのが、今回話題の中心である「Poco Pad M1」です。
その存在が明らかになったのは、Xiaomiの公式ソフトウェアサポートページ。メーカー自らのサイトに掲載されたという事実は、単なる噂やリーク情報とは一線を画す、極めて信憑性の高い情報と言えます。
では、このPoco Pad M1とは一体どのようなデバイスなのでしょうか。その手がかりは、先立って認証機関FCCを通過した情報に隠されていました。FCCの資料に記載された「P83」という内部モデル番号。
これが、すでに発表されている「Redmi Pad 2 Pro」と共通していることから、Poco Pad M1がRedmi Pad 2 Proをベースにしたリバッジモデルであるという見方が一気に強まったのです。
POCO's first M-series tablet, the POCO Pad M1, has been spotted in Xiaomi HyperOS code. The codename of the new tablet is expected to be “flute” and the internal model number “P83”. A variant of this tablet under the brand name “Redmi” will also be launched.#LeakBegins pic.twitter.com/4iviX0P74u
— Erencan Yılmaz (@erenylmaz075) August 4, 2025
最大にして最重要の謎!チップセット変更の意図を読み解く
「リバッジなら、中身は同じでしょ?」――そう思うのはまだ早いかもしれません。今回のリーク情報で最も興味深く、そしてこのタブレットの性格を決定づけるであろう最大のポイントが、搭載されるチップセットに関する噂です。
- Redmi Pad 2 Pro: Snapdragon 7s Gen 4
- Poco Pad M1 (噂): Snapdragon 7s Gen 3
もしこの情報が正しければ、Poco Pad M1はRedmi Pad 2 Proの完全なクローンではなく、心臓部をあえて変更した「派生モデル」ということになります。Snapdragon 7s Gen 3は、Gen 4に比べて性能的には一歩譲る可能性が高いチップセットです。
なぜ、Pocoはこのような選択をしたのでしょうか。考えられる理由は、Pocoブランドの哲学である「徹底したコストパフォーマンスの追求」にあります。
チップセットのグレードを調整することで、Redmi Pad 2 Proよりもさらに戦略的な価格設定を実現し、より幅広いユーザー層に高性能タブレットを届けようという狙いがあるのかもしれません。性能を少し抑える代わりに、驚くような価格で登場するのだとすれば、市場に与えるインパクトは絶大なものになるでしょう。

基本スペックから見るPoco Pad M1の魅力と実力
チップセット以外の基本スペックは、Redmi Pad 2 Proのものを踏襲すると予想されています。もしそうであれば、Poco Pad M1は非常に魅力的な仕様を持つことになります。
スペック項目 | 内容 |
ディスプレイ | 12.1インチ / 2.5K解像度 / 120Hzリフレッシュレート |
バッテリー | 12,000mAh |
急速充電 | 33W(有線) |
リバース充電 | 27W |
オーディオ | ドルビーアトモス対応クアッドスピーカー / 3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | 前面・背面ともに8MP |
メモリ/ストレージ | 6GB / 128GB(拡張対応) |
OS | Hyper OS 2.0 |
接続性 | Wi-Fi 6 / Bluetooth |
特筆すべきは、12.1インチの大画面と12,000mAhという超大容量バッテリーの組み合わせです。120Hzのスムーズな表示と合わせて、動画視聴や電子書籍、ゲームといったエンターテイメント体験を格段に向上させてくれることは間違いありません。
さらに、33Wの急速充電に加え、他のデバイスを充電できる27Wのリバース充電に対応している点も見逃せません。外出先でスマートフォンのバッテリーが切れた際に、Poco Pad M1がモバイルバッテリー代わりになるというのは、想像以上に便利な機能です。

購入前に心に留めておくべきいくつかのこと
期待が膨らむ一方で、いくつかの注意点も明らかになっています。
まず、FCC認証情報によれば、本体重量は890グラムとされています。12.1インチというサイズと大容量バッテリーを考えれば致し方ない部分もありますが、片手で軽々と持ち運ぶ、という使い方には向いていないかもしれません。購入を検討する際は、ご自身の利用シーンとこの重量を天秤にかける必要がありそうです。
また、カラーバリエーションは「グラファイトグレー」の1色のみと報じられています。デザインやカラーにこだわりたいユーザーにとっては、少し物足りない点かもしれません。
そして最も重要なことは、これらの情報はあくまでPocoからの公式発表前のものであるということです。スペックや価格、発売日など、最終的には変更される可能性があることを念頭に置き、今後の公式情報を注視していく必要があります。

【まとめ】
Poco Pad M1の登場は、ミドルレンジタブレット市場に新たな、そして非常に興味深い選択肢を投げかけるものとなりそうです。
単なる「Redmi Pad 2 Proのリバッジ」という言葉で片付けてしまうには、”チップセットの変更”という噂はあまりにも示唆に富んでいます。もしこれが事実であれば、Pocoは性能と価格のバランスを絶妙に調整し、「エンタメ体験は妥協したくない、でも価格はできるだけ抑えたい」と考える多くのユーザーの心を的確に射抜いてくるでしょう。
大画面、大容量バッテリー、そしてリッチなサウンド体験という基本性能の高さを維持したまま、心臓部を調整することで生まれる価格的なアドバンテージ。Poco Pad M1の真価は、その一点に集約されていると言っても過言ではありません。
