サムスンのギャラクシーリングで指切断の危機?バッテリー膨張の恐怖とBuds Proから続く不信感

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スマートリングは、私たちの健康を管理してくれる「頼れる相棒」のはずでした。指に嵌めるだけで睡眠も心拍も測れる、まさに魔法のようなデバイス。

しかし、その魔法がもし、あなたの指を物理的に締め上げる「凶器」に変わるとしたら…

今、ネットやSNSで話題となっているのが、Samsungの最新デバイス「Galaxy Ring」を巡る深刻なトラブルです。最先端を走るはずの企業が、なぜユーザーの健康リスクを二の次にしているように見えるのか。

かつてGalaxy Buds Proで起きた「耳の感染症問題」から今回の「指の圧迫事件」まで、その共通点と、私たちが身を守るために知っておくべき真実を深掘りします。

Source:NotebookCheck

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繰り返される悲劇!耳の次は指なのか?

かつて、Galaxy Buds Proが発売された際、多くのユーザーが「耳のひどい炎症」を訴えたことを覚えているでしょうか。当時のサムスンの対応は、今思い出しても少し冷ややかなものでした。

問題を指摘されても「個人のアレルギー反応だ」と片付け、公に非を認めるまでには長い時間がかかりました。挙句の果てに、交換を希望するユーザーには「秘密保持契約」への署名を求めたという報道まであります。ユーザーが求めていたのは、隠蔽ではなく、安心して使い続けられるための情報だったはずです。

そして今、舞台は耳から「指」へと移りました。

海外の人気YouTubeチャンネル「Zone of Tech」のダニエル氏が報告した内容は、全ユーザーに戦慄を与えました。使用していたGalaxy Ringのバッテリーが突然膨張し、指を強く圧迫。

あまりの締め付けに自力では外せなくなり、最終的には救急外来(ER)に駆け込んで、リングの取り外しを行う事態になったのです。

事故から3か月後、サムスンはZone of Techに以下の声明を発表しました。

お客様の安全は最優先事項です。Samsungは調査中、Daniel氏と定期的に連絡を取り合ってきました。Samsungによる調査とその後の独立した外部機関による分析の結果、Daniel氏のGalaxy Ringの膨張は内部成形の亀裂によるものであり、製品のバッテリーに関する安全性へのリスクはないことが確認されました。Galaxy Ringは耐久性を重視し、日常的な着用を想定して設計されています。

サムスンの回答に感じる「温度差」

この事件に対し、サムスンが発表した声明は、どこか他人事のように聞こえてしまいます。

「内部成形の亀裂が原因であり、バッテリー自体の安全性にリスクはない。調査は完了しており、設計変更の予定はない」

確かに、技術的な視点で見れば、それは一過性の「不具合」かもしれません。しかし、実際に指が潰れそうになり、ERで冷や汗をかいたユーザーからすれば、原因が亀裂だろうがバッテリーだろうが、結果として「指を失いかけた」という事実は変わりません。

リチウムイオン電池が膨張すれば、最悪の場合は発火の恐れもあります。スマートフォンのようにポケットに入れているものならまだしも、指に密着しているリングが発火したら……想像するだけで恐ろしい話です。

Samsungからの注意喚起

ウェアラブルデバイスの「死角」をどう回避するか

私たちは、便利さと引き換えにリスクを背負っています。しかし、そのリスクを最小限にする方法はあります。

  1. デザインの選択
    現在のGalaxy Ringのような完全な円形デザイン(クローズドタイプ)は、膨張時に逃げ場がありません。一方で、Evie Ringのような一部が切れている「オープンデザイン」であれば、万が一の膨張時にも指への圧迫を逃がせる可能性があります。
  2. 早期警告システムの欠如
    スマートリングには画面がありません。だからこそ、バッテリーの異常な発熱や劣化をスマホアプリ側で「手遅れになる前」に強力に通知する仕組みが必要です。今のところ、多くのメーカーでこの対策は不十分と言わざるを得ません。
  3. 少しでも違和感があれば外す
    「少しきついかな?」「指が熱いかも」と思ったら、迷わず外してください。スマートリングは24時間つけることが推奨されますが、体調や環境で指はむくみます。ましてやデバイス側の異常であれば、一刻を争います。

未来のテックライフを諦めないために

技術の進歩には失敗がつきものです。しかし、その失敗をどう受け止め、ユーザーにどう向き合うかが、その企業の「品格」を決めます。

サムスンは世界を代表するテック企業です。だからこそ、私たちは「調査済みです」という言葉以上の誠実さを期待してしまいます。耳の感染症の時もそうでしたが、ユーザーが本当に欲しいのは、非の打ち所がない完璧な製品ではなく、不測の事態が起きた時に「徹底的に守ってくれる」という安心感ではないでしょうか。

もし、あなたが今、スマートリングの購入を迷っているなら、スペック表の数字だけでなく、そのメーカーが「過去のトラブルにどう向き合ってきたか」を一度チェックしてみてください。指先の一つひとつに、大切な人生が宿っているのですから。

ウェアラブルデバイスは、あなたの生活を豊かにするためのものです。決して、あなたの体の一部を犠牲にしてまで手に入れるものではありません。

今後、バッテリーの劣化診断機能や緊急時の脱着機構など、ハード・ソフト両面での安全対策が業界標準になることを切に願います。

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この記事を書いた人

私の始まりはプログラマーとしてシステム開発に携わり、ガジェットの内部構造や技術的な課題を深く理解してきました。その後は営業マンとして、技術が市場でどのように受け入れられ、どのようなニーズがあるのかを現場で学んできました。
この「技術的な解像度の高さ」と「市場における現実的な価値」という二つの視点が、このブログで情報をお届けする上での私の基盤となっています。

ちなみに私のガジェット愛の原点は、初代iPhoneよりもさらに昔、いにしえのPDA『Palm』に遡ります。あの頃の端末は「できないこと」だらけでした。しかし、限られた環境の中で「どうすれば目的を達成できるか」と知恵を絞り、工夫を凝らす作業こそが、私にとって最高の楽しみでした。

長らくは初代iPhoneからの筋金入りApple信者でしたが、進化の速度が凄まじい昨今、フラッグシップの安定感を持つApple製品に加え、多種多様な機能を提供するAndroid端末を深く使い込む機会が増えています。

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