ポータブルゲーミングPCの世界に、大画面と着脱式コントローラーという新たな風を吹き込んだLenovoの意欲作「Legion Go」。その登場から約2年、私たちはその後継機を心待ちにしていました。そしてついに、その全貌に迫る決定的なリーク情報が舞い込んできたのです。
著名リーカーEvan Blass氏によって公開された「Legion Go 2」の公式画像は、単なるスペックアップに留まらない、”ユーザーの声に真摯に耳を傾けた”ことが明確にわかる、驚くべき進化の数々を明らかにしています。
初代モデルを使い込んできたユーザーなら誰もが感じたであろう、あの「かゆい所」。今回のリークは、その一つ一つが的確に改善されていることを示唆しています。この記事では、リークされた画像から読み取れるLegion Go 2の衝撃的な進化点を徹底的に分析し、初代からの乗り換えを検討する価値が本当にあるのか、その核心に迫ります。
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Legion Go 2の最新情報まとめ

最高のディスプレイ体験、再び。OLED化で実現する漆黒のゲーム世界
まず、ゲーマーが最も注目すべき進化点はディスプレイでしょう。初代Legion Goの8.8インチ大画面IPS液晶は、それだけで圧倒的な没入感を提供してくれましたが、Legion Go 2は我々の期待を遥かに超えてきました。
リーク画像が裏付けるスペックは以下の通りです。
- スクリーン: 8.8インチ OLED
- リフレッシュレート: 144Hz(可変リフレッシュレート対応)
- 輝度: 500ニト
- 規格: VESA DisplayHDR True Black 1000
「OLED化」と「144Hz」という2つのキーワードだけで、その価値を理解できる方も多いはずです。OLEDがもたらす完璧な黒の表現は、暗いシーンが多いホラーゲームや、美しい夜景が広がるオープンワールドゲームにおいて、液晶とは比較にならないほどの臨場感を生み出します。さらに、144Hzの滑らかな映像は、一瞬の判断が勝敗を分けるFPSやアクションゲームで絶大な効果を発揮します。
これは、競合であるSteam Deck OLEDの登場以降、多くのユーザーが望んでいた正統進化と言えるでしょう。Legion Go 2は、ポータブルデバイスのディスプレイ体験を、再び新たな次元へと引き上げようとしています。

かゆい所に手が届く!初代ユーザーが歓喜する「3つの重要改善点」
Legion Go 2の真価は、派手なスペックアップだけに留まりません。むしろ、日常的な使い勝手を劇的に向上させる、地味ながらも極めて重要な改善点にこそ、Lenovoの本気度が伺えます。
- コントローラー単体で充電可能に?待望のUSB-Cポート
初代最大のストレスポイントの一つが、コントローラーの充電方法でした。本体に装着しなければ充電できず、片方だけバッテリーが切れると非常に不便でした。しかし、リークされたコントローラーの画像には、なんとUSB-Cポートらしきものが確認できます。これが事実であれば、本体から取り外した状態でもコントローラーを個別に充電できることになり、利便性は飛躍的に向上します。まさに、全ユーザーが待ち望んだ”神”改善です。 - プレイを妨げない、考え抜かれたポート配置
初代モデルでは、MicroSDカードスロットとオーディオジャックが本体上部に配置されていました。これにより、大きなACアダプターを接続しながら有線イヤホンを使うと、ケーブルが干渉するという問題がありました。Legion Go 2では、これらのポート類が本体下部に移動しています。たったこれだけのことですが、実際のプレイシーンにおける快適さは大きく変わるはずです。細部にまで気を配る設計思想の表れと言えるでしょう。 - パフォーマンスを持続させる、冷却システムの抜本的見直し
高性能なプロセッサを搭載するポータブルゲーミングPCにとって、冷却性能は生命線です。Legion Go 2は、Lenovo独自の「Legion Coldfront」冷却テクノロジーをさらに強化。リーク画像からは、ファンが大型化し、吸気口と排気口も明らかに大きくなっていることが見て取れます。これにより、高負荷なゲームを長時間プレイしてもサーマルスロットリング(熱による性能低下)を抑制し、安定したパフォーマンスを維持することが期待できます。

心臓部は「Ryzen Z2」へ。パフォーマンスと駆動時間の完璧な両立
もちろん、内部スペックも順当な進化を遂げます。プロセッサにはAMDの次世代ハンドヘルド向けAPU「Ryzen Z2」またはその上位版である「Ryzen Z2 Extreme」が搭載される見込みです。これにより、グラフィック性能と電力効率がさらに向上し、より多くのAAAタイトルを快適にプレイできるようになるでしょう。
そして、そのハイパフォーマンスを支えるのが、初代から据え置きとなる74Whの大容量バッテリーです。電力効率に優れた新プロセッサと大容量バッテリーの組み合わせは、外出先でのプレイ時間をさらに延ばしてくれるに違いありません。

まとめ
今回リークされたLenovo Legion Go 2の姿は、まさに「正統進化」という言葉がふさわしいものでした。OLEDディスプレイの搭載という華やかな進化だけでなく、初代モデルでユーザーが指摘してきた数々の不満点を、一つ一つ丁寧に、そして的確に解消しようという強い意志が感じられます。
特に、コントローラーへのUSB-Cポート搭載疑惑やポート配置の変更は、スペックシートの数字には表れないものの、ユーザー体験を根本から改善する極めて重要なアップデートです。これは、Lenovoが市場とユーザーの声に真摯に向き合った結果に他なりません。
初代Legion Goは、いくつかの弱点を抱えながらも、そのコンセプトの素晴らしさで多くのファンを獲得しました。その後継機であるLegion Go 2は、その弱点を克服し、コンセプトをさらに高いレベルで完成させた”理想の形”と言えるかもしれません。
正式発表は、2025年9月に開催される「IFA 2025」が有力視されています。価格や発売日など、まだ明らかになっていない情報も多いですが、今回のリーク情報を見る限り、Legion Go 2がポータブルゲーミングPC市場の新たな王者となるポテンシャルを秘めていることは間違いないでしょう。
