【正直どう?】Pixel 10のゲーム性能を実機検証。Tensor G5で「原神」「フォートナイト」を試した結果と発熱問題への向き合い方

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2025年8月、待望のGoogle Pixel 10シリーズが発表されました。最大の注目は、Google初の3nmプロセスで製造される最新SoC「Tensor G5」。電力効率の大幅な向上が期待され、「今度こそゲームも快適になるのでは?」と多くのユーザーが胸を躍らせたことでしょう。

しかし、GPUストレステストでは良好な結果を示した一方で、実際のゲームプレイではやや気になる部分も見えてきました。

この記事では、Pixel 10 XLとTensor G5のリアルなゲーム性能に迫ります。特定のゲームではなぜフレームレートが伸び悩むのか、その原因と今後の改善の可能性について、どこよりも深く、そして分かりやすく解説します。Pixel 10シリーズの購入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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Googleの切り札「Tensor G5」に託された期待

まず、今回の主役である「Tensor G5」について簡単におさらいしましょう。このチップは、GoogleがPixel 10シリーズのために開発した、まさに心臓部です。

最大の特徴は、スマートフォン用チップとして最先端の3nmプロセスルールで製造されている点です。一般的に、このプロセスが微細化されるほど、同じ性能をより少ない電力で実現できる(=電力効率が向上する)とされています。これにより、バッテリー持ちの改善や、性能を長時間維持する上での鍵となる発熱抑制に大きな期待が寄せられていました。

また、搭載されるGPUは「PowerVR Dシリーズ DXT-48-1536」。事前のストレステストでは、負荷をかけ続けてもパフォーマンスが落ちにくいという「優れた安定性」が確認されており、ゲーマーからの期待値は非常に高いものでした。しかし、その期待は、実際のゲームプレイにおいて「光」と「影」の両面を見せることになります。

Pixel 10 XL ゲーム性能テスト!期待と現実のギャップ

海外で公開された実機テスト動画によって、Tensor G5のリアルな性能が明らかになりました。結論から言うと、ゲームによってパフォーマンスに大きなばらつきが見られます。

快適にプレイできたゲーム:Valorant Mobile / PUBG Mobile

まず、ポジティブな結果から見ていきましょう。

  • Valorant Mobile:グラフィック設定「高」で、平均60FPSを安定して維持。
  • PUBG Mobile:「スムーズ+エクストリーム」設定で、こちらも平均60FPSをキープ。

これらの比較的軽量なシューティングゲームでは、Tensor G5はその性能を遺憾なく発揮し、非常にスムーズなプレイ体験を提供できています。最適化が進んでいるタイトルであれば、全く問題なく楽しめるレベルにあると言えるでしょう。

課題が残るゲーム:原神 / 鳴潮

一方で、高いグラフィック性能を要求する人気オープンワールドゲームでは、課題が見られました。

  • 原神 (Genshin Impact):グラフィック設定「最高」で、平均29FPS
  • 鳴潮 (Wuthering Waves):最高のビジュアル設定で、平均44FPS

特に「原神」においては、快適なプレイの目安とされる60FPSの半分程度しか出ておらず、カクつきを感じる場面が多くなることが予想されます。多くのスマートフォンで性能指標とされるタイトルなだけに、この結果は少し残念に感じるユーザーも多いかもしれません。

最も厳しい結果:フォートナイトと顕著な発熱

今回のテストで最も厳しい結果となったのが、世界的な人気を誇る「フォートナイト」です。

  • フォートナイト (Fortnite):グラフィック設定「Epic」で、平均25FPS

フレームドロップ(一時的にカクつく現象)やスタッタリング(引っかかり)が頻繁に発生し、安定したプレイは難しい状況でした。さらに懸念されるのが発熱です。

25分間のプレイセッション中に、デバイスのピーク温度は42.9℃に達しました。他のゲームでは42℃以下で推移していたことを考えると、フォートナイトがTensor G5に極めて高い負荷をかけ、結果としてチップの性能を抑制するサーマルスロットリングが発生していた可能性が濃厚です。

なぜ?ベンチマークと実際のゲーム性能に差が出る理由

「ストレステストは優秀なのに、なぜ特定のゲームで性能が落ちるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。この乖離が生まれる主な理由は、「ソフトウェアの最適化」にあります。

スマートフォンにおけるゲーム性能は、SoCの純粋な性能(ハードウェア)だけで決まるわけではありません。ゲームアプリ側が、そのSoC(特にGPU)の性能を最大限に引き出せるように作られているか(最適化)が非常に重要になります。

Tensor G5に搭載されているPowerVR系のGPUは、市場の大多数を占めるQualcomm社のAdreno GPUや、MediaTek社のMali GPUとは異なるアーキテクチャを持っています。そのため、ゲーム開発会社がTensor G5への最適化に十分な時間とリソースを割けていない場合、本来の性能を発揮できずにフレームレートが伸び悩む、という現象が起こり得るのです。

今回の結果は、まさにTensor G5がまだ「発展途上」であり、ソフトウェア(ゲーム側やドライバ)の成熟が追いついていないことを示唆しているのかもしれません。

【考察】Pixel 10 Proは日本のゲームユーザーに受け入れられるか?

今回のテスト結果を踏まえると、特に日本のゲームユーザーからの評価は厳しいものになる可能性が考えられます。

日本では「原神」や「ウマ娘 プリティーダービー」といった、高いグラフィック性能と安定性を要求するゲームが絶大な人気を誇っています。これらのゲームが最高設定で快適に動作するかどうかは、スマートフォン選びの重要な基準の一つです。

もしPixel 10 Proが「原神」で平均29FPSという結果のままであれば、「ゲームには向かない」というレッテルを貼られてしまうかもしれません。カメラ性能やAI機能といったPixelならではの強みは多くありますが、ゲーム性能を重視する層からは選択肢として外れてしまうリスクを抱えています。

今後のソフトウェアアップデートでどこまでこの状況を改善できるかが、日本市場での成功を左右する大きな鍵となるでしょう。

Tensor G5の真価は「これからのアップデート」にかかっている

今回の実機テストから見えてきたのは、Google Tensor G5という最新SoCの**「ポテンシャル」と「現状の課題」**でした。

3nmプロセスによる優れた電力効率や、一部のゲームで見せた安定したパフォーマンスは、間違いなくこのチップが秘めている能力の高さを示しています。しかし、その能力を全てのゲームで解放するには、まだソフトウェアの最適化という名の「鍵」が足りていないようです。

幸いなことに、Pixel 10シリーズは発売されたばかりです。Googleは自社でOSとSoCの両方を手掛けているため、今後のソフトウェアアップデートによるパフォーマンス改善の余地は、他のどのメーカーよりも大きいと言えます。

現時点では「どんなゲームでも最高設定で快適に遊びたい」というヘビーゲーマーには手放しでおすすめしにくいかもしれません。しかし、今後のアップデートで化ける可能性を秘めた、非常に興味深いデバイスであることは間違いありません。Tensor G5が真価を発揮する日を、我々はもう少しだけ待つ必要がありそうです。

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