ついに今週金曜日に出荷を迎える、Apple初の折りたたみ式スマートフォン「iPhone Duo」。 そのベールを剥がす最速の分解動画が公開され、内部の複雑な構造とAppleのしたたかな設計思想が浮き彫りになった。
中国の修理業者Kingmi Mobileがいち早く公開した映像は、高価な新型iPhoneの心臓部を丸裸にしている。
最も目を引くのはディスプレイの構造だ。 公式にはユーザーでの交換が不可とされる表面のマットフィルムだが、意外にも容易に剥がせる仕様になっている。
その下に隠されていたのは、競合となるSamsungのGalaxy Z Fold8と同等の光沢を放つOLEDパネル。 なぜAppleがわざわざマット仕上げを採用したのか。理由は明白で、フィルムなしでは中央の折り目が強烈に目立ってしまうからだ。
折り目という折りたたみスマホ最大の弱点を、マット仕様のフィルムで視覚的に隠す。 いかにもデザイン性を重んじるAppleらしいアプローチと言える。
ただし、この構造はユーザーにとって一つの救いになる。 画面に傷がついても、Apple Storeに持ち込めば比較的安価に表面のフィルム交換だけで済む設計だからだ。
しかし、本体内部へのアクセスは決して容易ではない。
左右に分割配置されたバッテリーを交換するには、背面パネルだけでなくサブディスプレイまで取り外すという大掛かりな作業が求められる。
さらにKingmi Mobileが警鐘を鳴らしているのが、フロントカメラなどをメインボードに繋ぐ極薄のリボンケーブルの存在。 修理の過程で断線させるリスクが非常に高く、サードパーティの修理業者泣かせの構造だ。
カメラモジュールやメインボード自体は独立しており、個別のパーツ交換自体には対応している。 だが、ヒンジと折りたたみディスプレイの交換は完全に別次元の作業。
ディスプレイ修理に182,800円(インナーディスプレイ)、ヒンジ修理に至っては273,800円(その他の損傷)という驚愕の費用が設定されているのは、この異常なまでの作業工程の多さが原因に他ならない
初代ならではの挑戦と妥協が入り交じるiPhone Duo。 美しいマットディスプレイの裏には、繊細すぎる内部構造と高額な修理リスクが潜んでいる。
購入者は万が一の故障に備えた保証サービスへの加入が事実上の必須条件となるだろう。 折りたたみ市場への後発参入となるAppleが、次世代機でこの複雑怪奇な内部構造をどう洗練させていくのか、真価が問われるのはむしろこれからだ。

