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Googleがついに動いた。
iPhoneユーザーとのファイル共有における最大の障壁だった「AirDrop」問題。昨年11月、Pixel 10シリーズ限定で実装されたQuick Share経由のAirDrop互換機能が、一世代前のPixel 9シリーズにも拡大される。
待ち望んでいたユーザーには朗報だ。しかし、手放しでは喜べない。普及機として圧倒的な人気を誇る「Pixel 9a」が、無慈悲にも対象外とされたからだ。
今回AirDrop対応が追加されるのは、Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Foldの4機種。今後数週間をかけて段階的にロールアウトしていく。
iPhoneが圧倒的なシェアを持つ日本市場において、OSの壁を越えて写真や動画をシームレスに送受信する機能の意義は極めて大きい。学生やビジネスパーソンを悩ませてきた「AirDrop仲間外れ」から脱却する未来が、旧モデルにもようやくやってくる。
Exciting News🎉 Starting today, we are bringing Quick Share compatibility with AirDrop to the Google Pixel 9, 9 Pro and 9 Pro Fold! The feature will roll out over the next few days. https://t.co/MzJkpG4NIV
— Made by Google (@madebygoogle) February 17, 2026
だが、ここで見逃せないのがGoogleが引いた明確な「境界線」。
手頃な価格で販売台数を牽引するPixel 9aは、今回のアップデートから完全に外された。それ以前のTensorチップ搭載モデルの対応についても、Googleは固く口を閉ざしている。
この露骨な機能制限。ハードウェア的な制約が存在する可能性はゼロではないが、むしろプレミアムモデルに付加価値を集中させるという、ハイエンド戦略への明確なシフトが透けて見える。
これまでのGoogleは、最新のソフトウェア体験をいち早く下位モデルにも提供する「機能の民主化」をブランドの武器としてきた。だが今は違う。強力なキラー機能は高価格帯モデルの特権とし、利益率の高いフラッグシップへの誘導を露骨に強めている。
AirDropとの互換性という禁断の果実を手に入れたPixel。iPhoneからの強固な乗り換え障壁を物理的に打ち壊した事実は、市場のパワーバランスを揺るがすポテンシャルを秘めている。
だが、この最大の武器を出し惜しみし、一部のユーザーに限定するやり方は諸刃の剣だ。Appleのエコシステムを本気で切り崩すつもりなら、自陣営のユーザーに無意味な階級制度を持ち込んでいる余裕などないはずだ。今後のアップデートでGoogleがさらなる機能開放に踏み切るのか、それともフラッグシップ至上主義を貫くのか、次の一手が試されている。

