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2022年の初発表から3年以上の沈黙を破り、Ayaneoがとんでもない製品を投入してきた。携帯ゲーム機という定義を根底から覆す「Ayaneo Next 2」がついにIndiegogoで販売開始されたのだ。
最大128GBのRAMに1155ニトのOLED、そして1.43kgという重量。これはもう、持ち運べるゲーミングデスクトップと言って差し支えない。
心臓部に採用されたのは、モバイルPC向け最強の一角であるAMD Strix Haloこと「Ryzen AI Max 300」シリーズだ。Ryzen AI Max 385または最上位のMax+ 395を選択でき、統合GPUながら従来のdGPU搭載機を過去のものにする性能を秘めている。
競合のOneXPlayer ApexやGPD Win 5も同チップを採用し、2026年のハイエンドハンドヘルド市場はStrix Halo一色となりつつあるが、Ayaneoはディスプレイとバッテリーで明確な差別化を図ってきた。
圧巻なのは9.06インチの有機ELディスプレイだ。一般的な7インチクラスとは没入感がまるで違う。輝度は1155ニトに達し、屋外でも鮮明な視認性を確保できる。
当然、高性能チップと巨大画面を動かすには莫大な電力が必要になる。そこでAyaneoが出した答えは、116Whという航空機持ち込み制限ギリギリの大容量外部バッテリーパックを組み合わせるという、力技とも言える解決策だった。


ただ、その代償として携帯性は犠牲になった。本体サイズは幅約34cm、重量は約1.43kg。Steam Deckの倍近い重さがあり、これを「ハンドヘルド(手持ち)」として長時間プレイするには、かなりの腕力が求められる。膝上やデスクに置いて使うスタイルが現実的だろう。
価格設定も強気の一言に尽きる。Indiegogoでのスタート価格は1,799ドル(約27万円)、128GB RAMと2TBストレージを搭載した最上位モデルに至っては3,499ドル。現在のレートで日本円にして53万円を超えるプライスタグが付けられた。
市場への影響を冷静に見ると、本機はニッチ市場における「ハイエンドの極致」を示すマイルストーンだ。携帯性やコスパを度外視し、絶対的な性能とロマンを求める層へのアプローチに他ならない。
ラップトップを開くスペースすらない環境で、デスクトップ級のパワーを使いたいクリエイターや、スペック至上主義のコアゲーマーにとって、この価格さえも正当化される可能性がある。
出荷は2026年6月を予定している。長期間の延期を経てようやく姿を現したこの怪物が、実際のベンチマークでどれほどの数値を叩き出すのか。UMPC(超小型PC)という枠組みを破壊し、新たなカテゴリを切り拓く一台になるか、世界中のギークが固唾を呑んで見守っている。
Source:Indiegogo


