スマホオタクの皆さん、事件です。しばらくの間、フラッグシップ市場の端っこで静かに牙を研いでいたあのモトローラが、ついに「本気で王座を奪いにきた」かもしれません。
その名は、Motorola Signature(モトローラ・シグネチャー)。
さすが、アポロ11号が月面着陸した際、ニール・アームストロング船長の「一人の人間にとっては小さな一歩だが……」というあまりにも有名なあの言葉。 あの音声を地球に届けた無線機を作った会社なだけはある。
正直に言います。私はこれまでモトローラに対して「コスパは良いけど、最高峰を狙うブランドではないよね」という、失礼極まりない偏見を持っていました。
しかし、今回リークされたスペックとインドのFlipkartで公開されたティーザーを見る限り、その認識を根底から叩き潰されました。
今回は、数日後に迫った正式発表を前に、この「目立ちすぎる」新型スマホが、私たちのスマホ選びをどう変えてしまうのか。期待と、そして少しの「本当に大丈夫か?」という不安を交えて深掘りしていきます。
Source:Flipkart

まさかのSnapdragon 8 Gen 5一番乗り?異次元の処理能力
まず、誰もが二度見したのがGeekbenchに登場した中身のバケモノっぷりです。
なんと、クアルコムの最新チップ「Snapdragon 8 Gen 5」を搭載しているというのです。プライムコアが最大3.8GHz。もはやパソコンですかと言いたくなるような数字です。しかも、メモリ(RAM)は少なくとも16GBを積んでいます。
ここで多くの人が抱く不安は「そんな高クロックで熱は大丈夫なの?」ということでしょう。確かに、これだけのパワーを薄い筐体に詰め込めば、冬場はカイロ代わりになる心配もあります。
しかし、モトローラが今回「Signature(署名)」という、ブランドの威信をかけた名前を冠している以上、冷却機構にもかなりのテコ入れをしているはずです。


Sペン難民に朗報!6.7インチ大画面とスタイラスペンの衝撃
今回のリークで最も「予測を裏切られた」のは、スタイラスペンの搭載です。
これまで「ペンが使えるハイエンド」といえば、SamsungのGalaxy Sシリーズ(旧Note)の独壇場でした。そこにモトローラが、120Hz駆動の美しい6.7インチOLEDディスプレイを引っ提げて殴り込みをかけるわけです。
しかも、デザインベースはあの洗練されたEdge 70に近いと言われています。あの持ちやすい形状に、ペンが内蔵されるとしたら……。
正直、Galaxy S25 Ultraの購入を検討していた層の心が、グラグラと揺れ動く音が聞こえてきそうです。
「モトローラのペンって使い勝手どうなの?」
というニッチな疑問も湧きますが、実はモトローラは以前からペン対応モデルを出しており、ノウハウはゼロではありません。今回はそれをフラッグシップ級に昇華させてきた。この変化の知覚こそ、ガジェット好きが最も興奮する瞬間です。


50MPトリプルカメラという「逃げない」構成
カメラに関しても、一切の妥協がありません。 背面に鎮座するのは、50MP(5000万画素)のカメラが3つという、これまた強力なモジュールです。
最近のスマホは「メインカメラだけは凄いけど、超広角や望遠はオマケ」というパターンが少なくありません。しかし、Motorola Signatureは全てのレンズで高精細な撮影を約束しています。
これが本当なら、旅行先でどの画角で撮っても「あ、これ失敗した」という後悔がなくなるわけです。
デザイン的にも、大型のカメラモジュールが「俺はただのスマホじゃない」と主張しているようで、まさにティーザーにある「目立つ(Stand out)」という言葉がぴったりです。

