正直なところ、毎日のように飛び交うAppleのリーク情報には、少し食傷気味という方も多いのではないでしょうか。「また来年のiPhoneの話?」と聞き流してしまうのが普通です。しかし、今回MacRumorsなどが報じた情報は、少し様子が違います。
なんと、iOS 26の内部ベータ版コードそのものから、未発表製品の識別子が30個以上も見つかったというのです。アナリストの予測でも、サプライチェーンの噂でもなく、OSの中に刻まれた「事実」としてのデータ。これには私も背筋が伸びました。
特に目を引くのは、ついに登場するかもしれない「折りたたみiPhone」や、常識を覆す「スマホチップ搭載のMacBook」の存在です。これらは単なるスペック向上ではなく、私たちの生活スタイルそのものを変える可能性を秘めています。
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まさかの「A18 Pro搭載MacBook」これはPCの価格破壊か、それとも?
リストの中で最も異彩を放っていたのが、モデル番号「J700」とされるデバイス。Apple A18 Proチップを搭載したMacBookです。
「えっ、MacにはMチップじゃないの?」と思われた方、鋭いです。現在のMacBook AirやProには、パソコン用に設計されたMシリーズ(M3、M4など)が搭載されています。しかし、ここでiPhone用のAシリーズチップを採用する。この設計思想には、明確な「市場の隙間」を狙う意図が見え隠れします。

なぜ今、スマホチップのPCなのか
現在のMacBook Airは素晴らしい製品ですが、円安の影響もあり、学生やライトユーザーにとっては「高嶺の花」になりつつあります。一方で、iPadにキーボードを付けてPC代わりにしようとすると、OSの制約で「あと一歩」手が届かない作業がある。
このJ700は、かつての「12インチMacBook」や、教育市場向けChromebookの立ち位置を、Appleクオリティで塗り替える存在になるでしょう。
圧倒的な省電力性能。iPhoneと同じチップなら、バッテリー持ちは24時間を超えるかもしれません。そして何より、価格です。10万円を切る「神コスパ」Macが復活する可能性があります。
気になる、「スマホのチップでパソコンとして動くの?」という疑問については、心配無用です。現在のiPhone 15 Proなどが動かしている『バイオハザード』のような重いゲームを見れば、レポート作成やWeb閲覧、動画視聴には十分すぎるパワーがあることは明らかです。
これは「安いMac」ではなく、「スマホの手軽さを持ったPC」という新しいカテゴリの提案かもしれません。

ついに来る「iPhone Fold (V68)」折りたたみの “正解” を待つApple
Android勢に遅れること数年、ついにコードネーム「V68」としてiPhone Foldの名前が登場しました。発売は2026年9月と予想されています。

「遅すぎる」のではなく「機が熟すのを待っていた」
多くのユーザーが抱く不安は「画面の折り目は目立たないか?」「ヒンジはすぐに壊れないか?」という点でしょう。Appleがここまで参入を遅らせた理由は、まさにそこにあると分析できます。
AppleのUI/UX設計の歴史を振り返ると、彼らは「世界初」よりも「世界最高」を重視します。既存の折りたたみスマホが抱える「画面の凹凸」や「厚み」といった物理的な課題を、Appleなりの素材工学とソフトウェアの連携で完全に解消できる目処が立ったからこそ、コードに名前が刻まれたのです。
現在のGalaxy Z Foldなどと比較すべきは、スペックではなく「OSの最適化」です。開いた瞬間にiPadのような大画面になり、閉めればiPhoneの操作感。このシームレスな移行こそが、Appleが提供しようとしている体験でしょう。

HomePadとスマートホームで家そのものをOSにする野望
「J490 / J491」として記載されている壁掛けマウント付きHomePadや、カメラ付きスマートホームデバイス。これは地味に見えますが、実は今回のリークで最も「未来」を感じさせる部分です。

「操作する」から「そこに在る」へ
これまでのスマートホームは、スマホアプリを開いて電気を消したり、スピーカーに大声で話しかけたりする必要がありました。しかし、壁掛けディスプレイやカメラの統合は、アンビエント・コンピューティング(環境に溶け込むコンピュータ)へのシフトを意味します。
あなたが部屋に入れば、何も言わなくても好みの照明になり、カレンダーの予定が壁にふっと浮かび上がる。これはデバイスを「売る」のではなく、快適な「空間体験」を提供するという戦略です。
プライバシーへの不安を感じる方もいるかもしれませんが、そこはApple。処理をクラウドではなくデバイス内(オンデバイス)で行うことで、セキュリティと利便性のバランスを担保してくるはずです。

2026年までのロードマップと「買い時」の判断基準
さて、今回のリークで明らかになった主要製品のスケジュール(予想)を整理しつつ、私たちが直面する「今買うべきか」問題に決着をつけましょう。
主なリリース予定(リークに基づく)
- Apple iPhone
- iPhone 17e (V159) – 2026年初頭
- iPhone 18 Pro および iPhone 18 Pro Max (V63 / V64) – 2026年9月
- iPhone Fold (V68) – 2026年9月
- iPhone Air 2 (V62) – 2027年初頭
- Apple iPad
- iPad 12 Wi-Fiおよび5G (J581 / J582) – 2026年初頭
- Apple M4搭載iPad Air、11インチおよび13インチ、Wi-Fiおよび5G (J707 / J708 / J737 / J738) – 2026年初頭
- Mac
- Apple A18 Pro (J700) 搭載 MacBook – 2026年初頭
- M5 Pro / Max (J714c / J714s / J716c / J716s) 搭載 14インチおよび16インチ MacBook Pro – 2026年初頭
- Apple Studio Display 2 (J427 / J527) – 2026年初頭
- Apple M5搭載13インチおよび15インチMacBook Air(J813 / J815) – 2026年半ば
- Apple M5 Max / Ultra (J775c / J775d) 搭載 Mac Studio – 2026年半ば
- Apple M5 / M5 Pro (J873g / J873s) 搭載 Mac mini – 2026年半ば
- 14インチMacBook Pro(Apple M6搭載、J804) – 2026年後半
- Apple M6 Pro / Max(K114c / K114s / K116c / K116s)搭載の14インチおよび16インチMacBook Pro – 2026年後半 / 2027年初頭
- スマートホームとAirTag
- AirTag2(B589) – 2026
- Apple TV (J355) – 2026
- スタンドまたは壁掛けマウント付きHomePad(J490 / J491) – 2026年初頭
- HomePod mini 2 (B525) – 2026年初頭
- スマートホームカメラまたはビデオドアベル(J229)
- HomePad Pro (J595)
- ウェアラブル
- Apple Watch Series 12 (N237 / N238) – 2026年9月
- Apple Watch Ultra 4 (N240) – 2026年9月
- Vision Air(N100)
- Vision Pro 2(N109)
- ARグラスのプロトタイプ(N421) – キャンセルされたとされる
- ディスプレイなしのARグラス(N50)
- Mac用ビデオグラス(N107) – キャンセルされたとされる
- ARMチップセット
- Apple M5 Pro / Max / Ultra (T6050) – 2026年前半
- Apple A20 / A20 Pro (T8160) – 2026年9月
- Apple S11 (T8320) – 2026年9月
- Apple M6 (T8152) – 2026年後半
- Apple U3 UWBチップ(T2034)
Source:NotebookCheck
結構ごちゃごちゃしているので、簡単にまとめるとこんな感じになります↓
2026年初頭: A18搭載 MacBook(廉価版モデル)、iPad Air M4、iPhone 17e
2026年半ば: M5搭載 MacBook Air、Mac Studio
2026年9月: iPhone 18 Pro / Pro Max、iPhone Fold、Apple Watch Series 12
2026年後半〜: M6搭載 MacBook Pro
まとめ
このスケジュールを見て「2026年まで待とう」と思った方、少し立ち止まってください。テクノロジーの世界で2年は「永遠」に等しい時間です。
- iPhoneについて
もし今のスマホのバッテリーが限界なら、迷わず現行機(iPhone 16等)を買うべきです。iPhone Foldは魅力的ですが、初物(第1世代)は価格が高騰する傾向があり、かつ未知のトラブルもつきものです。成熟した現在のストレート型iPhoneは、完成形として最もリスクの低い選択肢です。 - Macについて
「ネットサーフィンと動画くらいしか見ない」というライトユーザーなら、2026年初頭の「A18 MacBook」を待つ価値は大いにあります。しかし、動画編集や仕事でバリバリ使いたいなら、現在のM3/M4搭載機を今すぐ手に入れて、2年間でそのコスト分を稼ぎ切る(使い倒す)方が、生産性の観点からは正解です。 - iPadについて
iPad AirやProを検討しているなら、M4世代が登場する2026年を待つよりも、整備済製品などで現行のM2モデルなどを安く手に入れる方が、コスパは高いかもしれません。タブレットの進化は現在、ハードウェアよりもiPadOSの進化に依存しているからです。

