ついに、Appleの空間に新たな静寂と革新をもたらす「AirPods Pro 3」が発表されました。
現在AirPods Pro 2を愛用している方々にとって、その進化は気になるところでしょう。「ノイズキャンセリングが2倍って本当?」「健康機能って何ができるの?」「買い替えるほどの価値はあるのだろうか…?」そんな疑問や期待が渦巻いているのではないでしょうか。
今回のモデルチェンジは、単なるマイナーアップデートではありません。価格設定の裏側から、日々の使い勝手、さらには私たちの健康管理に至るまで、様々な側面にメスが入っています。しかし、すべての進化が万人にとって手放しで喜べるものとは限らないのも事実かもしれません。
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AirPods Pro 3 vs AirPods Pro 2

それでは早速、AirPods Pro 3が遂げた8つの主要な変更点を、AirPods Pro 2と比較しながら詳しく見ていきましょう。
1. 価格設定のカラクリ?安くなった、でもケーブルは別売
まず驚かされるのが、その価格設定です。
- AirPods Pro 3: 39,800円
- AirPods Pro 2: 39,800円(発売当初)現在の価格ドットコム最安値は約28,000円
単純に見れば、Pro 3は2と同額。一見すると、ホッとするように感じられます。しかし、ここには注意すべき点があります。AirPods Pro 3には、充電に必須のUSB-Cケーブルが同梱されません。
これは、すでに多くのユーザーがUSB-Cケーブルを所有しているというAppleの判断でしょう。環境への配慮という側面もありますが、持っていないユーザーにとっては別途購入の必要があり注意が必要です。とはいえ、ケーブル増えすぎて困っている人もいると思うので、そこまで気にはならないですよね…。

2. ノイズキャンセリング性能が2倍へ
今回のアップデートで最大の目玉と言えるのが、アクティブノイズキャンセリング(ANC)性能の飛躍的な向上です。Appleは、AirPods Pro 3のANC性能がPro 2の2倍に達したと発表しました。
AirPods Pro 2の時点で、その静寂性は業界トップクラスと評価されていました。それが2倍になるというのは、まさに異次元の体験を予感させます。
- 通勤・通学の電車内: 車両の騒音や周囲の話し声が、さらに遠くの世界の出来事のように感じられるでしょう。
- 飛行機での長距離移動: エンジン音がほぼ無音になり、映画や音楽への没入感が格段に高まります。
- 集中したいカフェでの作業: 周りの雑音が消え、自分だけの静かな空間をどこにでも持ち運べるようになります。
この進化だけでも、騒がしい環境でイヤホンを使う機会が多い方にとっては、買い替えを検討する十分な理由になり得るでしょう。

3. 待望の心拍数モニタリング機能を搭載
AirPodsが、ついにヘルスケアデバイスとしての新たな一歩を踏み出しました。AirPods Pro 3には、新たに心拍センサーが統合されました。
これにより、ワークアウト中に耳から直接、継続的に心拍数を測定し、記録することが可能になります。また、心拍数に異常が検出された場合にはアラートで知らせてくれる機能も。Apple Watchを持っていなくても、日々のランニングやトレーニングを手軽に、そしてより深くトラッキングできるようになるのです。
音楽を聴きながらシームレスに健康状態をモニタリングできるこの機能は、フィットネスを愛する人々にとって、まさにゲームチェンジャーとなる可能性を秘めています。

4. バッテリー寿命のトレードオフ?イヤホン単体は長く、ケース込みは短く
バッテリー性能には、興味深い変化が見られます。
- イヤホン単体の再生時間(ANCオン)
- Pro 3: 8時間(Pro 2から2時間延長)
- Pro 2: 6時間
- ケース込みの合計再生時間
- Pro 3: 24時間(Pro 2から6時間短縮)
- Pro 2: 30時間
イヤホン単体で連続して音楽を聴ける時間は大幅に延びました。長時間の会議や映画鑑賞など、一度装着したら外さないような使い方をする方には朗報です。一方で、ケースを含めたトータルの再生時間は短縮。これは、ケースの軽量化(後述)とのトレードオフかもしれません。出張や旅行が多いなど、こまめにケースを充電できない環境にいる方は、この点を考慮する必要があるでしょう。
5. 耐久性が大幅に向上!IP57等級で、よりタフな存在に
アクティブなシーンでの利用を想定した進化も見逃せません。
- AirPods Pro 3: IP57等級
- AirPods Pro 2: IP54等級
この数字が示すのは、防塵・防水性能の向上です。「IP57」の「5」は防塵性能、「7」は防水性能を表します。
特に防水性能が「4(水の飛沫に対する保護)」から「7(一時的に水中に沈めても影響を受けない)」へと大幅に強化されたことで、トレーニング中の激しい汗や、突然の雨にもより安心して対応できるようになりました。
砂埃の多い場所での使用にも強くなり、まさに「どこへでも連れていける相棒」としての信頼性が増しています。これでお風呂で使ってもだいじょぶそ?

6. 「探す」精度がさらに向上
AirPodsの小さなケースを見失ってヒヤリとした経験はありませんか?AirPods Pro 3のMagSafe充電ケースには、新しいU2チップが搭載されました。
これにより、iPhoneの「探す」アプリでケースの場所を特定する際の精度がさらに向上します。U1チップを搭載したPro 2でも十分な精度でしたが、U2チップはより正確な距離と方向を示し、部屋のどこにあるかをピンポイントで見つけ出す手助けをしてくれるでしょう。この小さな、しかし確実な安心感は、日々のストレスを少しだけ軽減してくれるはずです。
7. より多くの耳にフィットする新形状
イヤホンの形状にも、細やかでありながら重要な変更が加えられました。
- AirPods Pro 3: 幅が狭く、少し厚みと重みが増したデザイン
- 付属イヤーチップ: 5サイズ展開
Appleによると、この新しい形状は、より多くのユーザーの耳に快適にフィットするように設計されているとのこと。また、イヤーチップのサイズ展開がPro 2の4種類から5種類に増えたことで、これまでフィット感に悩んでいた方でも、最適なサイズを見つけやすくなるでしょう。装着感は音質やノイズキャンセリングの効果に直結する重要な要素。この地道な改善は高く評価できます。

8. 充電ケースの再設計で大きく、しかし軽く
最後に、毎日手に触れる充電ケースのデザインです。
- AirPods Pro 3: わずかに大型化し、軽量化(43.99g)
- AirPods Pro 2: 50.8g
ケースは縦横のサイズが数ミリ大きくなりましたが、重量は約7gも軽くなっています。この軽量化は、ポケットやバッグに入れて持ち運ぶ際の快適さに直接貢献します。前述のバッテリー総量の減少は、この軽量化を実現するための一つの要因かもしれません。
比較表
特性 | AirPods Pro 3 | AirPods Pro 2 |
---|---|---|
導入価格 | 39,800円(ケーブルなし) | 39,800円(ケーブル込み) |
ノイズ低減 | 2倍の効率 | 標準 |
健康センサー | はい(心拍数) | いいえ |
ヘッドホンのバッテリー寿命 | 8時間(ANC有効) | 6時間(ANC有効) |
完全な自律性 | 24時間 | 30時間 |
抵抗 | IP57 | IP54 |
ケース内のチップ | U2 | U1 |
ヘッドホンの寸法 | 19.2 × 27 mm – 5.55 g (5本) | 21.8 × 24 mm – 5.3 g (4チップ) |
ケース寸法 | 47.2 × 62.2 × 21.8 mm – 43.99 g | 45.2 × 60.6 × 21.7 mm – 50.8 g |

まとめ
さて、8つの比較ポイントを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。今回のAirPods Pro 3は、特に「音質(静寂性)」と「健康」という2つの軸で大きな進化を遂げたモデルと言えます。
【AirPods Pro 3への買い替えを強く推奨する人】
- 最高の静寂を求める人: 通勤・通学や飛行機など、騒音環境下での利用が多く、ノイズキャンセリング性能を何よりも重視する方。
- フィットネスが趣味の人: Apple Watchなしで手軽に心拍数をトラッキングし、トレーニングの質を高めたい方。
- 最新技術をいち早く体験したい人: U2チップによる探索精度の向上や、よりタフになったIP57等級に魅力を感じる方。
【AirPods Pro 2のままでも満足できる、あるいは様子見を推奨する人】
- バッテリーの総量を重視する人: 外出先で充電する機会が少なく、ケース込みでの長時間利用を優先する方。
- コストパフォーマンスを重視する人: 現状のノイズキャンセリング性能に満足しており、心拍数測定機能に必要性を感じない方。USB-Cケーブルを別途購入することに抵抗がある場合も同様です。
- 現在のフィット感に満足している人: AirPods Pro 2の装着感が自分の耳に完璧に合っていると感じている方。
AirPods Pro 3は、間違いなく素晴らしい製品です。しかし、AirPods Pro 2もまた、今なお非常に完成度の高いワイヤレスイヤホンであることに変わりはありません。
この記事が、あなたのイヤホン選び、そして日々の音楽体験をより豊かなものにするための一助となれば幸いです。ご自身の使い方と、今回進化したポイントをじっくりと天秤にかけ、最適な選択をしてください。とはいえ、リアルタイム翻訳が狙いであって、特に音質よりもつけ心地を優先するのであれば、AirPods 4でいいんじゃないですかね?かなり快適だし、もう長いこと使っていますがストレスゼロですね。電車や騒音が強い場所で使うのであれば、当然Proの方が良いんですけどね。ただ、今年は特に暑い日々が続いているので、耳カビには気をつけてください。