本日11月6日、アップル史上初となるタッチスクリーン搭載MacBook Proが遂にベールを脱いだ。
発売に先駆け、同社が選択したプロモーション手法は異例中の異例。性能を示す無機質なグラフを並べるのではなく、イギリス人ミュージシャンのLabrinth(ラビリンス)に実機を託し、ゼロから楽曲を生み出す約4時間の生配信を実施したのだ。
10月28日の発表で世界を驚かせたこの新モデル。14インチと16インチの筐体に、鮮明なタンデムOLEDディスプレイと次世代チップ「M5 Pro」「M5 Max」を詰め込んだモンスターマシンである。
その圧倒的なポテンシャルを証明する舞台となったのが、ロサンゼルスのApple Tower Theatre。MacRumorsの報道によれば、視聴者からの質問を交えながら進められたセッションで、Labrinthは画面上のミキサーを直接指でスライドし、マルチトラックを自在に操ってみせた。
アップデートされたLogic Proは、画面上のポリフォニックキーボードやコードパッド、ドラムパッドに完全対応。特筆すべきは、アップルが既存のトラックパッドやキーボード操作を一切排除していない点だ。指先での直感的なタッチ操作は、既存のワークフローを置き換えるのではなく、シームレスに補完するアプローチをとっている。
Windows陣営が長らく先行してきたタッチ対応ノートPC市場。そこへ後発として参入するアップルだが、OSとハードウェア、そして純正アプリの強固な連携こそが最大の武器となる。
とはいえ、画面への直接タッチが長時間の緻密な作業において、従来のマウス操作よりも本当に速く、そして快適なのか。腕の疲労度や微細な操作精度を含め、日常使いにおける真の実力は我々のようなレビュアーによる容赦ないテストを待つ必要がある。
プロのクリエイティブ環境に「画面を触る」という行為は定着するのか。今回のセッションは、その壮大な実験の幕開け。Labrinthが指先で紡ぎ出した楽曲は来週にもApple Musicで配信される予定だ。その音源こそが、新時代のMacが生み出した最初の答えとなる。

