サムスンの折りたたみスマートフォン戦略が、新たなフェーズへと突入した。
同社は中国市場限定の超高級モデル「Samsung W27」を突如として発表。グローバル展開されている「Galaxy Z Fold8 Ultra」をベースにしつつも、価格設定やパッケージングにおいて完全に別次元のアプローチを打ち出してきた。
W27は、薄型軽量化を極めたZ Fold8 Ultraの基本スペックを色濃く継承している。閉じた状態で厚さ8.9mm、重量215gという取り回しの良さに、6.5インチのカバーディスプレイと8インチのメインディスプレイを搭載。心臓部にはGalaxy向けSnapdragon 8 Elite Gen 5を採用し、5000mAhのバッテリーを備える。カメラも2億画素のメイン、5000万画素の超広角など、現行スマートフォン市場における最高峰の仕上がりだ。

ここで注目すべきは、強気とも言えるその価格設定。
16GB/512GBモデルで18,999人民元(約2,850ドル)、1TBモデルに至っては21,999人民元(約3,300ドル)に達する。前モデルのW26から約11%もの値上げを敢行した背景には、明確なターゲットの絞り込みが見え隠れする。
赤と青の背面パネルにゴールドのアクセントを効かせた豪奢な筐体デザイン。そこにケブラー製のマグネット式保護ケースや45W充電器、手厚いVIP向けサポート「Care+ Elite Edition」を贅沢に同梱している。単なる最先端の通信機器としてではなく、富裕層向けのステータスシンボルとしての付加価値を徹底的に高める狙いがある。
ファーウェイやシャオミなどの中華系メーカーが激しいシェア争いを繰り広げる中国のハイエンド市場。そこであえて数字上のスペック競争から一歩抜け出し、「所有欲」を直接刺激するプレミアム路線へとシフトしたサムスンのしたたかさが伺える。
Source:Samsung


