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一般のパソコン向けCPUが、今後市場から手に入りにくくなるかもしれない。
インテルが長年屋台骨としてきたコンシューマー向けPCプロセッサの生産能力を削り、AI向けサーバー用チップへの大規模なシフトを開始した。
AI企業からの爆発的な需要が供給を完全に上回っており、リップ・ブ・タンCEO自らが「史上最も深刻な供給不足の一つ」と危機感を露わにするほどの異常事態に陥っているからだ。
背景にあるのは、明確な市場の明暗。縮小が続く一般PC市場に対し、AI推論ワークロードを支えるサーバー向けプロセッサの需要は底知れない。
同社の2026年第3四半期におけるデータセンターおよびAI部門の収益は73億ドル。前年同期比で約80%増という驚異的な数字が、この急旋回の背中を強く押している。
当面の最優先ターゲットは、Granite Rapidsアーキテクチャを採用した「Xeon 6」の増産。
アイルランドのFab 24やアリゾナ州のFab 62で急ピッチの設備投資を進めるだけでなく、オレゴン州の施設では次世代PC向けに開発された「18A」プロセス用の設備を、データセンター向けの「Intel 3」へと異例の転用を図っている。
まさにPC市場を犠牲にしてでも、AIインフラの覇権を死守するという強烈なメッセージに他ならない。
問題はウェハー生産だけにとどまらない。
マルチチップに不可欠な高度パッケージング材料や基板の確保も難航しており、ニューメキシコやマレーシアでの事業拡大を急ぐものの、生産能力が本格的に整うのは2027年後半以降。2027年前半までは、極めて深刻な供給不足が続く見通しだ。
ここで浮上するのが、一般ユーザーの心理と競合の動向。
インテルが限られた生産リソースをサーバー向けに全振りする隙に、コンシューマー市場におけるAMDの存在感がさらに増すのは想像に難くない。
供給不足でインテル製CPUが枯渇したり価格が高騰すれば、消費者が「それならAMDのRyzenを選ぶ」と他陣営へ流れるのは至極当然の心理。インテルにとって、このコンシューマー軽視とも取れる動きが、将来的なPC市場でのシェア喪失という致命傷になるリスクも孕んでいる。
2026年に約200億ドル規模という巨額の設備投資を断行し、2027年後半の巻き返しに社運を賭けるインテル。
AIサーバー市場の莫大な利益を独占できるか、それとも長年死守してきたPC市場の牙城をAMDに明け渡す代償を払うことになるのか…
Source:Tom’s Hardware


