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スマートグラスはスマートフォンの「おまけ」という常識が、ついに過去のものになるかもしれない。
カリフォルニア発の「Raven Prism 1」は、スマホへの接続を一切必要としない。単体で動作する正真正銘のLinux搭載PCという、ウェアラブル市場に一石を投じる野心作だ。
Ray-Ban MetaやAmazon Echo Framesなど、現在主流のスマートグラスはスマホの拡張機能に過ぎない。しかしRaven Prism 1は、独自OS「Raven OS」を搭載したスタンドアロン環境を構築D。心臓部にはクアッドコアのARMプロセッサを据え、最大4GBのRAMと最低32GBのストレージを詰め込んだ。
右目に投影されるフルカラーLCoSディスプレイは、腕を伸ばした先にある16インチモニターに匹敵する画面サイズ。視野角は30度と控えめだが、これは視界全体をARで覆うのではなく、視界の片隅に情報ウィンドウをコンパクトに常駐させる用途に特化している証左でもある。


操作の主軸は視線追跡と音声コマンド。Bluetoothでキーボードやマウスを繋げば、文字通り顔面に装着するモバイルワークステーションへと変貌を遂げる。
ハードウェアとしての最大のハイライトは「Raven Wings」と呼ばれる磁気バッテリーシステム。メガネを稼働させたままバッテリーを交換できるホットスワップ機構を備え、作業を途切れさせない。この接続端子は将来的にGPSやAIアクセラレータなどの拡張モジュールにも対応予定となっており、ガジェットとしての拡張性も非常に高い。
13メガピクセルのカメラには物理的なカバーを採用。録画時のインジケーター点灯や視線追跡データのローカル処理など、昨今懸念されるプライバシー保護の徹底にも抜かりはない。
ただし、1,499ドル(約23万円)という価格設定は決して大衆向けではない。すでに予約受付が開始され初期ロットは完売状態だが、実際の出荷は2027年以降とかなり先の話になる。
これを高額な実験機と捉えるか、次世代コンピューティングの幕開けと見るか。専用アプリの拡充など実用化に向けたハードルは残るものの、「身に着ける独立したPC」というコンセプトは、ウェアラブル端末の新たな進化の方向性を明確に指し示している。
Source:Raven Resonance


