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スマートグラス普及の前に立ちはだかってきた最大の壁「カメラ」を、Metaがあっさりと脱ぎ捨てました。
年次イベント「Connect」で発表された「Ray-Ban Meta Audio」は、あえて撮影機能を削ぎ落とし、日常のリスニングとAIアシスタントに特化した意欲作です。プライバシーへの懸念を払拭し、常時身につけられるアンビエントデバイスへと大きく舵を切りました。
アイウェア大手エシロールルックスオティカとの協業で誕生した本機は、メガネとオープンイヤーヘッドホンを高度に融合させた製品。定番の「クラブマスター」と「バーバンク」という2つの主要スタイルを軸に、23種類のカラーやレンズの組み合わせを展開し、度付きレンズにも抜かりなく対応します。
驚かされるのはその軽さです。重量わずか43グラムと、一般的なセルフレーム眼鏡と比べても遜色ないレベルに収まっており、長時間の装用でも耳や鼻に余計な負担をかけません


カメラ撤廃の恩恵は、バッテリー持ちに最も色濃く現れました。フレーム単体で最大12時間、充電ケースを併用すればさらに48時間、合計で最大60時間というロングバッテリーを実現しています。朝から晩までバッテリー切れを恐れずに使い倒せるスタミナは、従来のスマートグラスが抱えていた最大の弱点を完全に克服した格好です。
フレームには6基のマイクアレイとオープンイヤー型スピーカーを搭載。耳を塞がずに音楽や通話を楽しめるほか、右テンプルのボタン操作や「Hey Meta」の呼びかけでMeta AIを起動し、音声だけでリマインダー設定や質問への回答を得られます。常時音声を録音・傍受する仕様ではない点も、安心感を高めるポイントです。
市場の観点から見て極めて興味深いのが、その強気なプライシング。米国価格は349ドル(英国319ポンド、欧州349ユーロ)からとなっており、今年前半に登場したカメラ搭載モデル(299ドルから)よりも高額に設定されています。
機能を削った引き算のプロダクトでありながら、あえて上位の価格帯に位置づけた。ここにMetaの明確な狙いが透けて見えます。
単なる「カメラなしの廉価版」ではなく、日常を快適にするプレミアムなオーディオアイウェアとして市場に勝負を挑んだわけです。職場や公共施設など、撮影機能があるだけで敬遠されがちだった場所でも、これなら気兼ねなく常用できます。
Source:Meta

