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PCパーツやスマホの買い控えを引き起こしているメモリの価格高騰は、まだ折り返し地点にすら達していません。アナリストの最新データによると、DRAM価格は来年さらに43%上昇し、2028年にようやく急落へと向かう見通しです。しかし、胸をなでおろすのはまだ早い。暴落の後でさえ、私たちがかつて享受していた「格安メモリ」の時代には戻らない可能性が極めて濃厚です。
この異常事態の主犯は、言うまでもなくOpenAIをはじめとする生成AIの爆発的な普及にあります。データセンターのサーバー容量拡大に向けた、DRAMとNANDフラッシュメモリの囲い込みはとどまることを知りません。昨年秋に90ドル前後で買えたDDR5の32GBキットが今や550ドル超え、定番SSDも1年で3倍近くまで跳ね上がるなど、一般ユーザーへのシワ寄せは限界に達しています。需給のバランスシートが改善へ向かうのは、各メーカーの増産体制が整い、AI企業の食欲が落ち着く2028年まで待つ必要があります。
Bernstein estimates that SK hynix’s DRAM gross margin in Q2 will reach 90.9%… pic.twitter.com/bC25hqTv5a
— Jukan @ ICML (@jukan05) July 3, 2026
具体的な数字を見ると、DRAMの1GB単価は来年2.23ドルまで高騰した後、2028年に50%以上下落して1.05ドルになる計算です。一見すると半値ですが、これでも高騰前の約2倍の水準。ストレージ用のNANDフラッシュも同様で、2028年に7割近く暴落して0.10ドルに落ち着くものの、やはり危機前より2割以上高いまま推移します。つまり、2028年の「暴落」とは元に戻るわけではなく、異常高騰という熱病が去った後の、一段高い「新しい日常」の始まりに過ぎません。
メモリメーカーは現在、収益性の高いAI向けの高帯域幅メモリ(HBM)に生産ラインを割いており、これが汎用品の首を絞める構図は当面続きます。自作PCのアップグレードやスマホの買い替えを検討しているなら、2028年の一時的な下げ潮を狙うのが賢明な選択となるでしょう。ただし、かつての底値を知る人間にとっては、しばらく財布の紐を固く締めざるを得ない冬の時代が続きそうです。

