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ゲームの世界に入り込んだような感覚が、指先からさらにリアルになる。ソニーがボタンの硬さを物理的に変化させる新しいコントローラー技術の特許を公開した。2028年から2029年頃に登場が噂される次世代PlayStationを見据え、同社が次の触覚フィードバックの主戦場をどこに定めているかが透けて見える。
世界知的所有権機関が公開したドキュメントによると、この技術は流体充填膜や磁気粘弾性エラストマーと呼ばれる特殊な素材を採用している。周囲の磁石を制御することで、ボタンを押すために必要な力をリアルタイムに変える仕組みだ。

特に注目すべきは、プレイヤーの指がボタンへ沈み込んだ瞬間に、その周囲の素材が固まるという描写。たとえばゲーム内でキャラクターが敵に捕まったり、泥沼に足をとられたりした際、指先が物理的にロックされるような感覚を再現できる。脱出するために力を込めてボタンを押し込む、といった泥臭いゲームプレイが、文字通り手元で完結するわけだ。
現行のPlayStation 5に搭載されているDualSenseは、トリガーの抵抗力を変えるギア機構で大きな成功を収めた。今回の特許はそのアプローチを一歩進め、機械的な抵抗ではなく、素材そのものの物理特性を変える次元へとシフトしている。
もちろん、特許が出願されたからといって必ずしも製品化されるとは限らない。多くの実験的アイデアが開発室から出ないまま眠るのも日常茶飯事だ。
それでも、ソニーがこれほど具体的な没入感の向上を模索している事実は重い。ビジュアルや音響の進化が成熟期を迎える中、次世代のゲーム体験を決定づけるのは、やはりこの手触りのリアリティだろう。
Source:WIPO

