記事の内容を音声で聞きたい方はこちら↓
Appleが聖域としてきた「プレミアム路線」を、自ら打ち壊そうとしている。噂される500ドル台の新型MacBookは、単なる廉価版ではない。iPhoneの心臓部であるAシリーズチップを搭載し、ポップな多色展開で教育市場を席巻する、Appleの「逆襲」の狼煙だ。
長年、Appleのラップトップは「アルミの塊」であり、洗練されたシルバーやグレーが支配してきた。
だが、BloombergのMark Gurman氏のレポートによれば、次期モデルはライトグリーン、ブルー、ピンク、イエローといった遊び心満載のカラーバリエーションをテスト中だという。
衝撃的なのはその価格設定だ。予想される価格帯は500ドルから600ドル。現在のレートで単純換算すれば7万円台後半から。「Macは高い」という常識を覆すこの価格を実現する鍵が、iPhone向け「Aシリーズチップ」の採用にある。
Mシリーズというパワフルなエンジンではなく、省電力かつ低コストなモバイル向けチップを載せる大胆な決断。これはiPadにキーボードを付けただけのデバイスとは一線を画す、macOSが動く「真の格安Mac」の誕生を意味する。
コストダウンの手法も興味深い。筐体は安っぽいプラスチックには戻らず、製造プロセスを刷新したアルミニウムボディを維持する。ディスプレイサイズを現行のAirやProよりわずかに小型化することで、部材コストを極限まで削ぎ落とす算段だ。早ければ3月にも、その全貌が明らかになる。
競合となるChromebookや5万円前後のWindowsノートにとって、これほど恐ろしい存在はない。iPhoneでAppleのエコシステムに慣れ親しんだ学生が、最初のパソコンとしてMacを選ぶハードルが一気に下がる。
性能至上主義から、体験と価格のバランスへ。Aチップ搭載MacBookは、Appleのモバイル戦略におけるミッシングリンクを埋める存在になる。もしこの価格で登場すれば、教室の風景は一変するはずだ。

