スマートフォンの進化は、まさに日進月歩。ついこの間「これが最新!」と思ったモデルが、半年もすれば次の世代の足音に脅かされる。そんな目まぐるしい業界で、次に私たちの度肝を抜くかもしれないデバイスの噂が飛び込んできました。
それが、Vivo S50シリーズです。
VivoのSシリーズといえば、フラッグシップの「Xシリーズ」に次ぐ、いわば「準フラッグシップ」。どちらかといえば、カメラ性能に重点を置いた、パフォーマンスはそこそこの優等生、というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
しかし、今回のリーク情報は、そんな私たちの「思い込み」を根底から覆す、衝撃的な内容を含んでいました。
「サブ機」のはずが、心臓部には次世代のハイエンドチップ。そして、なぜか「S40」を飛び越えて「S50」へ。この記事では、デジタル・チャット・ステーションなど信頼できる情報筋からリークされた、Vivo S50シリーズの「ヤバすぎる」可能性について、深く掘り下げていきます。

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そもそも「S40」はなぜ飛ばされるのか?
まず、多くの人が「あれ?」と思ったであろう点から触れておきましょう。前モデルは2025年5月に発売された「S30」シリーズでした。普通に考えれば、次は「S40」のはず。
しかし、今回のリークではいきなり「S50」という名前が浮上しています。
これは、中国市場における「4」という数字の扱いに起因する可能性が非常に高いです。ご存知の通り、中国語圏において「4」は「死」を連想させる不吉な数字とされており、多くの製品(特に高層ビルやマンションの階数など)で意図的に避けられる傾向があります。
Vivoがグローバル展開も視野に入れつつ、主要市場である中国国内でのイメージを考慮し、S40を「欠番」にするというのは、マーケティング戦略として非常に現実的な判断と言えるでしょう。私たちは、S30の次がS50であるという、このちょっとした「飛び級」にまず慣れる必要がありそうです。

格付け破壊? S50に「Snapdragon 8 Gen 5」搭載の衝撃
さて、本題です。今回のリークで最も市場に衝撃を与えたのが、搭載されるプロセッサ(SoC)に関する情報です。
なんと、Vivo S50シリーズには、Qualcommの新しい「Snapdragon 8 Gen 5」が搭載されるというのです。
ここで一度、前モデルS30シリーズの構成を思い出してみましょう。
- Vivo S30(標準モデル): Snapdragon 7 Gen 4
- Vivo S30 Pro Mini: Dimensity 9300 Plus
標準モデルはミドルハイ向けの「Snapdragon 7」系、Pro MiniでさえMediaTekのハイエンドでした。
しかし、「Snapdragon 8 Gen 5」は、Snapdragon 8 Elite Gen 5の下位に位置付けられるとはいえ、紛れもない「8」ナンバーを冠するハイエンドチップです。Sシリーズが「7」系から一気に「8」系にジャンプアップするとなれば、これは単なるマイナーチェンジではありません。
これまでSシリーズは「Xシリーズには性能で一歩譲る」という暗黙の「格付け」が存在していました。しかし、S50がこのチップを搭載して登場するとなれば、Sシリーズは「カメラが綺麗なサブ機」という立場から、「パフォーマンスも妥協しない準フラッグシップ」へと、その立ち位置を根本から変えることになります。

カメラは据え置き? いや、見えない部分が進化する
「性能が上がるなら、カメラはどうなるんだ?」と気になる方も多いでしょう。Sシリーズは元々カメラ中心のラインナップです。
リークによれば、S50シリーズはペリスコープ型望遠センサーとして**「ソニーIMX882」**を採用すると予想されています。
このセンサー名を聞いて「おや?」と思った方は鋭い。実はこのIMX882、前モデルのS30シリーズにも採用されていたセンサーなのです。「なんだ、カメラは進化なしか」と落胆するのはまだ早いかもしれません。
スマートフォンはセンサーだけでなく、画像処理プロセッサ(ISP)やソフトウェアの進化で画質が劇的に向上することが多々あります。前述のSnapdragon 8 Gen 5がどれほどの画像処理能力を秘めているかによって、同じセンサーでも全く別物の写真体験を提供する可能性は十分にあります。
そして、カメラ以外にも着実な進化が見られます。S50シリーズでは、「超音波式」指紋スキャナーが搭載される可能性が示唆されています。S30シリーズが光学式だったことを考えると、これは大きなアップグレードです。超音波式は、指が濡れていたり汚れていたりしても正確に認証できるため、日常の使い勝手が格段に向上します。
「Pro Mini」は小さくても“超”大容量バッテリー搭載か
S30シリーズで登場した「Pro Mini」というコンパクトモデル。S50シリーズでもこの系譜が続くかもしれません。
ティップスターは以前から「S50 Pro Mini」というコンパクトモデルの存在を示唆しており、今回のリークではさらに驚くべき情報が追加されました。
それは、6.3インチディスプレイというコンパクトな筐体でありながら、ハイエンドモデルのVivo X300(バッテリー容量6040mAh)よりも大容量のバッテリーを搭載する可能性がある、というものです。
「小さいスマホはバッテリー持ちが悪い」というのは、もはや常識でした。しかし、もしこのリークが正しければ、S50 Pro Miniは「コンパクトなのに、一日中酷使しても余裕」という、市場の常識を覆すスマホという事になります。

2025年、冬のボーナス商戦を狙い撃ちか
これだけ魅力的なリーク情報が出てくると、気になるのは「いつ発売されるのか」という点です。
リークによれば、Vivo S50シリーズは12月に発売される見込みとのこと。これは、まさに年末のボーナス商戦、クリスマス商戦を直撃するタイミングです。
ただし、Sシリーズは伝統的に中国市場限定で発売されることが多く、S50もその例に漏れない可能性はあります。
しかし、希望もあります。前モデルのS30 Pro Miniは、グローバル市場では「Vivo X200 FE」としてリブランド(名前を変えて)発売されました。S50シリーズも、特にSnapdragon 8 Gen 5を搭載した高性能モデルや、大容量バッテリーを積んだPro Miniが、名前を変えて日本市場にやってくる可能性はゼロではないでしょう。

