スマートバンドは、今や単なるフィットネス記録ツールに留まりません。日々の健康管理、通知の確認、そしてファッションの一部として、私たちの生活に深く浸透しています。中でもコストパフォーマンスに優れたXiaomi Smart Bandシリーズは、世界中で絶大な人気を誇っています。
先日、6月のグローバル発売で話題を呼んだSmart Band 10に、Xiaomiは新たな選択肢を投入しました。それが、今回ご紹介する「Smart Band 10 Glimmer Edition(グリマー・エディション)」です。
機能やスペックを追求してきた従来のモデルから一転、この新エディションは、その名の通り「きらめき」と「エレガンス」を大胆に追求しています。ゴールドの本体に、メタルとガラスクリスタルのリンクを組み合わせた特別なストラップを採用。フィットネストラッカーの枠を超え、アクセサリーとしての価値を高めた、まさにデザイン革命と言えるモデルです。


Xiaomi Smart Band 10の基本性能:「Glimmer Edition」でも変わらない強み

まず、今回のGlimmer Editionが、ベースとなるSmart Band 10の持つ強力なスペックを完全に継承していることを確認しましょう。Xiaomiは外観を刷新しただけで、その中核となる機能、つまりこのバンドが持つ最大のメリットはそのまま維持されています。つまり見た目以外はそのままってこと…
1. 進化したディスプレイ性能の魅力
Smart Band 10が提供する最も大きな進化の一つが、そのディスプレイです。
- 大型化と高精細化: 1.72インチの大型AMOLEDディスプレイを搭載。解像度は212 x 520ピクセル、画素密度は326PPIと、情報量が多く、非常にシャープな表示を実現しています。
- 屋外での視認性改善: 最大輝度は1,500nits (HBM)に達し、明るい日差しの下でも通知やデータがはっきりと確認できます。これは、フィットネストラッカーとして非常に重要なポイントです。
- スムーズな操作感: 60Hzのリフレッシュレートに対応しており、メニューのスクロールや操作が滑らかで快適です。
- デザイン: 2.5D曲面ガラス仕上げで、見た目にも美しいデザインです。

2. バッテリーと耐久性:日々の使用における安心感
デザインが豪華になっても、スマートバンドの本質である利便性と耐久性は損なわれていません。
- 驚異のバッテリー持続時間: 233mAhのバッテリーを搭載し、最大で21日間のバッテリー駆動時間を実現しています。頻繁な充電から解放されるのは、多忙な現代人にとって大きなメリットです。
- 高い防水性能: 5気圧防水に対応しているため、水泳やシャワー、急な雨の中でも安心して使用できます。
3. フィットネス機能の充実度
健康管理機能も妥協なく搭載されています。
- スポーツモード: 150種類以上のスポーツモードを搭載し、ランニングからヨガ、その他のマイナースポーツまで、あらゆるアクティビティの正確なトラッキングをサポートします。
- センサー: 光学式心拍センサーを搭載し、心拍数の継続的なモニタリングや睡眠トラッキングなど、基本的なヘルスケア機能をカバーしています。
- 接続性: Bluetooth 5.4に対応し、スマートフォンとの接続も安定しています。
Glimmer Editionの真骨頂:デザインと価格の比較検討

Glimmer Editionは、スペックを一切変えることなく、「外観」というただ一点に集中したアップデートを施しています。
1. まばゆいデザインへの刷新ポイント
従来のSmart Band 10が「シリコン製のウォッチバンド」という、機能性と実用性を重視したスポーティな外観であったのに対し、Glimmer Editionは明確にアクセサリーとしての地位を目指しています。
特徴 | Smart Band 10(標準モデル) | Smart Band 10 Glimmer Edition |
本体カラー | ブラックなどの実用色(推定) | ゴールド |
ストラップ素材 | シリコン、TPUなど | メタルとガラスクリスタルのリンク |
コンセプト | フィットネス、実用性 | ファッション、ラグジュアリー |
Google スプレッドシートにエクスポート
Glimmer Editionのゴールドのボディと、メタルリンクに埋め込まれたガラスクリスタルは、ビジネスシーンやドレッシーな服装にも違和感なく溶け込む洗練された印象を与えます。これは、従来のスマートバンドが抱えていた「カジュアルすぎる」という課題への、Xiaomiなりの解答です。
2. 価格とグローバル展開の状況
デザインが大幅に刷新されたことで、気になるのは価格です。
- 標準モデル(Amazon価格):6280円(9月24日現在)
- Glimmer Edition(ユーロ圏発売価格): 79.99ユーロ(約12,800円/換算レートにより変動)
Glimmer Editionは、標準モデルから約2倍近い価格の上昇が見られます。この価格差は、高級感のあるメタルとクリスタル素材のストラップ代として考えると妥当な設定なのでしょうか…しかし、こればかりは日本公式での発売が始まらないとわかりませんので、一応参考までに。
しかし、ここで一つ重要な注意点があります。今回のグローバル展開でも、中国モデルに搭載されていた非接触型決済用のNFC接続は、残念ながらまだ搭載されていません。これは、グローバルモデルのユーザーにとって引き続き大きな懸念点となるでしょう。こちらも日本版でも当然非対応でしょうね…

まとめ
今回のXiaomi Smart Band 10 Glimmer Editionの投入は、スマートバンド市場における「実用性一辺倒からの脱却」を象徴しています。Xiaomiは、優れた機能と低価格という従来の強みに加え、「エレガンス」という新たな付加価値を市場に提供し始めました。
特に、ゴールドのボディとクリスタルの組み合わせは、単なるガジェットではなく、ファッションアイテムとしてスマートバンドを捉え直すきっかけを与えてくれます。これにより、これまでスマートバンドに興味があっても「デザインがスポーティすぎる」と敬遠していた層を一気に取り込む可能性を秘めています。
ただし、基本性能は従来のXiaomi Smart Band 10であり、見た目が変わっただけで2倍の価格となる約12,800円というのは、賛否が別れるところでしょう。
しかし、9と10では私の好きなポリッシュ加工がスポイルされてしまい、泣く泣く8を使っている状態なので、今回のGlimmer Editionは大いに歓喜していますね。多分日本での発売は少しだけ遅れてしまうと思いますが、どうなることでしょうね。
