Appleが次世代iPhoneで投入すると噂されている「iPhone 17 Air」。その驚異的な薄さが大きな注目を集めていますが、同時にバッテリー持続時間に関する懸念の声も浮上しています。
The Informationが報じた内容によると、この野心的なモデルは、デザインと引き換えに、多くのユーザーが1回の充電で1日を乗り切れない可能性があるというのです。この記事では、現在報じられているiPhone 17 Airの噂、特にその魅力的な薄さと、それに伴う可能性のある大きなトレードオフについて詳しく掘り下げていきます。


■ 史上最薄への挑戦? iPhone 17 Airの魅力的なデザイン
Appleは、スマートフォンの買い替えサイクルの長期化という課題に直面しています。ユーザーが既存の端末を長く使い続ける傾向が強まる中、AppleはiPhone 17 Airの革新的なデザインで、ユーザーの買い替え意欲を刺激しようとしているのかもしれません。
The Informationによると、iPhone 17 Airの厚さはわずか5.5mmになる可能性があるとのこと。これが実現すれば、歴代iPhoneの中で最も薄いモデルとなります。競合として噂されるSamsung Galaxy S25 Edgeの厚さ予測(5.8mm)をも下回る可能性があり、その極限まで削ぎ落とされたフォルムは、多くのユーザーにとって大きな魅力となるでしょう。
このiPhone 17 Airと、同時に噂される折りたたみ式iPhoneが、Appleの今後の製品ラインナップにおける「販売回復の希望」として位置づけられているとも報じられています。
■ 薄さの代償? 深刻視されるバッテリー寿命の問題

しかし、その驚異的な薄さを実現するには、大きな代償が伴う可能性が指摘されています。最大の懸念点はバッテリー持続時間です。
以前の噂では、高効率な内蔵モデムの採用や、カメラシステムをシングルにすることによるスペース確保、高密度バッテリー技術などにより、他のiPhoneモデルと同等のバッテリー寿命を実現できるのではないか、という楽観的な見方も存在しました。
ところが、The Informationはこれを覆す情報を報じています。それによると、iPhone 17 Airのバッテリー寿命は「悲惨なものになるだろう」とされ、具体的な数値も示唆されています。
- 他のiPhoneモデル:ユーザーの80~90%が1回の充電で1日持つ
- iPhone 17 Air:ユーザーの60~70%しか1回の充電で1日持たない
これは、iPhone 17 Airを手にしたユーザーの3分の1以上が、1日のうちに2回充電する必要に迫られる可能性があることを意味します。日常的な使い勝手に大きな影響を与える可能性があり、深刻なトレードオフと言わざるを得ません。
■ Appleの対策は? 専用バッテリーケースが救世主か

このバッテリー問題を回避するため、Appleは対策を講じているようです。報道によると、AppleはiPhone 17 Airのバッテリー駆動時間を延長するための専用バッテリーケースを開発しているとのこと。
つまり、iPhone 17 Airを単体で1日中快適に使うのは難しく、「オプションのアクセサリ(バッテリーケース)を併用すること」が、ある意味で前提となるのかもしれません。これは、これまでのiPhone体験とは異なるアプローチです。
これじゃ薄さの意味がないと言わざる終えないけど、致し方ないことなのでしょうね。
■ バッテリー以外の懸念点はスピーカー、SIM、そして生産体制
バッテリー以外にも、iPhone 17 Airにはいくつかの妥協点や課題が指摘されています。
- スピーカー
他のiPhoneモデルが通常2つのスピーカーを搭載しているのに対し、iPhone 17 Airはスピーカーが1つのみになる可能性があると報じられています。音響体験においては、他のモデルに劣る可能性があります。 - 物理SIMスロットの廃止
このモデルには物理的なSIMカードスロットがなく、eSIMのみの対応になると言われています。これは、規制によりeSIMが許可されていない中国市場での販売において、大きなハードルとなります。 - 製造パートナーの懸念?
新モデルであるため需要予測が難しいこともあり、Appleの製造パートナーはiPhone 17 Airに対して生産能力の10%しか割り当てていないと報じられています。これは、最も人気が高い傾向にあるiPhone 17 Pro Max(40%)やiPhone 17 Pro(25%)と比較してかなり低い割合です。製造の難易度や歩留まり、あるいはApple自身の需要予測を反映している可能性も考えられます。
■ 妥協は許容範囲内? 大画面とデザインの実用性という魅力

これらの懸念点がある一方で、iPhone 17 Airにはそれを補って余りある魅力があると考えるユーザーもいるかもしれません。
- 6.6インチの大画面
- ディスプレイサイズは6.6インチと噂されており、ProモデルとPro Maxモデルのちょうど中間に位置します。薄型でありながら大画面を実現している点は評価されるでしょう。
- デザインによる実用性
- 何よりも、その極薄ボディがもたらす携帯性や所有感は、他の何物にも代えがたい魅力となる可能性があります。多少の欠点には目をつぶり、そのデザインに価値を見出すユーザーにとっては、魅力的な選択肢となり得ます。
購入者は、これらのメリットとデメリットを天秤にかけることになるでしょう。

まとめ
噂通りであれば、iPhone 17 Airは、Appleがデザインの限界に挑戦する野心的な製品となりそうです。史上最薄クラスのボディは、間違いなく多くの人々の注目を集めるでしょう。しかし、その薄さと引き換えに、バッテリー持続時間という、スマートフォンの使い勝手の根幹に関わる部分で大きな妥協を強いられる可能性が浮上しています。
専用バッテリーケースの存在が噂されているとはいえ、「単体では1日持たないかもしれないiPhone」という現実は、多くのユーザーにとって受け入れがたいかもしれません。さらに、シングルスピーカーやeSIMオンリーといった仕様も、購入を検討する上での懸念材料となり得ます。
もちろん、これらは現時点での噂に過ぎません。しかし、もしこれらの情報が真実であれば、iPhone 17 Airは「万人向けのiPhone」ではなく、「薄さを追求するためなら、いくつかの妥協を許容できるユーザー」に向けた、ややニッチなモデルとなる可能性も秘めています。Appleがデザインと実用性のバランスを最終的にどのように取るのでしょうか。
