Microsoftが今年後半に発売を予定しているXboxブランドのゲームハンドヘルド「Project Kennan」に関する詳細が明らかになってきました。しかし、そのスペックや価格設定から、早くも期待外れの声が上がっています。


MicrosoftのXboxゲームハンドヘルド「Project Kennan」は期待外れ?

マイクロソフトが、早ければ2025年後半にも発売を予定している新型Xboxゲームハンドヘルドに関する情報が浮上し、ゲーミングコミュニティ内で様々な憶測を呼んでいます。報道によると、マイクロソフトはASUSと共同で設計したデバイスで、携帯型ゲーム機市場への参入を計画しているとのことです。
しかし、Xboxの「Project Kennan」と名付けられたこのプロジェクトは、AMD Ryzen Z2 Go APUを搭載し、最低でも499ドルという価格設定に加え、Xboxゲームがプレイできない「概念実証」に過ぎないという情報もあり、早くも期待外れに終わるのではないかという懸念の声も上がっています。
1. スペック:Ryzen Z2 Go搭載でパフォーマンスは期待薄?
ValveのSteam Deckが3年間で500万台弱の出荷台数を記録した成功を受け、多くの企業が携帯型ゲーム機市場への参入を試みています。その中でも、ASUS ROG AllyやLenovo Legion Goが比較的成功を収めていますが、Steam Deckの販売台数には及んでいません。
このような状況下で、マイクロソフトが初のXboxブランドの携帯型ゲーム機を発売するという情報は、業界内外から注目を集めています。複数の情報源によると、マイクロソフトはASUSと協力してこのデバイスの開発に取り組んでいるとされています。また、Windows Centralは、このデバイスのコードネームが「Project Keenan」ではなく「Project Kennan」であることを明らかにしました。

2. 価格:499ドル~599ドルで高すぎる?
Windows Centralの新たなレポートでは、Xbox Project KennanはAMD Ryzen Z2 Go APUを搭載し、価格は499ドルから599ドルになる見込みだと報じられています。Ryzen Z2 Goは、Lenovo Legion Go Sのレビューでも指摘されているように、提供できるゲーム体験は比較的限られています。
実際、2年の開発期間を経ているにもかかわらず、Ryzen Z2 GoのパフォーマンスはRyzen Z1 Extremeよりも大幅に劣るとのことです。
3. Xboxゲームはプレイできない?「概念実証」の意味
Windows Centralは、Xbox Project Kennanにはより高価なモデルも用意されると付け加えています。ただし、この上位モデルがより高性能なチップセットを搭載するのか、単にメモリ容量が増えるだけなのかは不明です。
重要なのは、このデバイスが「一種の概念実証」であり、Xboxゲームをプレイすることを期待していたユーザーにとっては、既存のWindows PCと変わらず、Xboxライブラリの大部分をデバイスに持ち込むことができないという点です。

4. 発売時期:2025年後半に発売される?
つまり、Xbox Project Kennanは、Lenovo Legion GoやASUS ROG Allyといった既存のWindowsゲーミングハンドヘルドと同様の製品に過ぎないということです。残念ながら、そのパフォーマンス目標は、Strix Halo APUのような高性能なものではなく、現行世代のゲーミングハンドヘルドと同等かそれ以下に設定されているようです。
マイクロソフトの過去の失敗例や、市場への参入が常に遅れる傾向を考慮すると、今年後半に発売されるXbox Project Kennanが、現状を大きく変える可能性は低いと考えられます。