Nintendo Switch 2向けにフルリメイクされる『ゼルダの伝説 時のオカリナ』に対し、ファミ通クロスレビューが40点満点中37点(9、9、9、10)の評価を与えた。発売を目前に控えた今、この点数が意味するものを紐解きたい。
1998年のN64版オリジナルは、同誌史上初の40点満点を獲得した歴史的傑作。今回の37点というスコアは、2011年に発売された3DS版と奇しくも同じ点数に落ち着いた。
高く評価されたのは、最新ハードの性能を遺憾なく発揮したプレイフィールの大幅な刷新。グラフィックの現代化にとどまらず、固定視点から流行りの肩越しカメラへの変更、武器切り替えの高速化、そして新たなジャンプボタンの追加により、リンクの操作性はより直感的で自由度の高いものへと進化を遂げている。
さらに、Switch 2の内蔵マイクに向かってハミングしたり、実際の楽器の音を聴かせたりしてメロディを奏でるシステムを搭載。ハードウェアの機能と直結した、任天堂らしいギミックがしっかりと盛り込まれた。
その一方で、現代の基準による厳しい目も向けられている。
「最新タイトルと比較するとゲーム進行がシンプル」「次に何をすべきか迷う場面がある」といった指摘は、オープンワールド全盛のいま、かつての立体アクションの文法がどう受け止められるかを如実に表している。
事前に一時掲載された海外メディアのレビューでも、フルボイス化されたカットシーンが探索のテンポを削ぐという懸念や、ナボールをはじめとする一部キャラクターデザインの変更に戸惑う声が上がっていた。オリジナルへの忠実さを重視した、リメイク特有のジレンマがここにある。
ゲーム本編への没入を補完する試みとして、スマホアプリから利用できるコンパニオンサービス「ゼルダノート」も展開。冒険の記録やメロディの共有、2000問を超えるクイズなど、プレイ外でも作品世界に触れられるエコシステムが構築された。2027年にはヤングリンクとヤングゼルダの新作amiiboの発売も控えるなど、長期的な展開を見据えた布陣は万全と言える。
神格化されたオリジナル版の評価という分厚い壁。そこに挑んだ今回のリメイクは、満点こそ逃したものの、名作を現代に蘇らせるという難題に正面から向き合った意欲作に仕上がっている。新旧のゲーマーが新たなハイラルに降り立ったとき、この手触りがどう評価されるのか。発売直後の市場の反響が待たれる。

