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次世代機「Nintendo Switch 2」で、世紀の超大作『グランド・セフト・オートVI(GTA 6)』は動くのか。沈黙を守ってきた任天堂幹部が米メディアの取材で初めて口を開いたものの、その慎重すぎる回答が海外コミュニティを中心に波紋を広げている。否定も肯定もせず、ボールは完全に開発元のロックスター・ゲームス側にあるというスタンスを貫いた形だ。
Variety誌のインタビューに応じた任天堂アメリカのデヴォン・プリチャード氏は、Switch 2版の可能性を問われ、「それはテイクツーとロックスターの間の問題であり、現時点で発表できることは何もない」と言葉を濁した。角を立てない業界標準の受け答えながら、この慎重な言い回しそのものが移植の難しさを浮き彫りにしている。
最大の焦点は、Switch 2がGTA 6の怪物級スペックに耐えられるのかという技術的なハードルだ。カスタムチップ「Nvidia Tegra T239」を積み、DLSSの恩恵を受けることで『サイバーパンク2077』クラスの重量級タイトルも動かせると目されるSwitch 2。だが、GTA 6が求める処理能力の質は根本から異なる。
立ちはだかるのはGPUではなく、CPUの処理能力という巨大な壁だ。
本作の凄みは、広大なバイスシティを埋め尽くす膨大なNPCや車両、リアルタイムで緻密に動くAIルーチンにある。これらを同時にシミュレートする負荷は凄まじい。据え置き機のPS5やXbox Series X|Sだからこそ成立する世界を、バッテリー駆動を前提とした携帯ハードの省電力コアで再現するのは至難の業。GPUの負担を肩代わりするDLSSも、CPUが悲鳴を上げる場面では手も足も出ない。
30fpsへの制限や人口密度の削減、描画距離の短縮といった妥協を重ねれば、形だけの移植は不可能ではないかもしれない。しかし、圧倒的なリアリティを妥協なく追求するロックスターが、看板タイトルの体験を削ってまでゴーサインを出すかは極めて不透明だ。海外のゲーマーコミュニティでも「無茶な最新作より、PS3世代の資産である『GTA 5』の移植をまず実現してほしい」との声が根強い。
超弩級タイトルの誘致は、Switch 2のハードウェア戦略そのものを占う試金石。クラウド版という抜け道を除けば、実機でのネイティブ動作への道は険しい。巨大な市場規模を持つ任天堂プラットフォームと、表現の限界に挑むロックスターの思惑。次世代機の全貌が明かされるにつれ、両者の距離感にさらなる注目が集まりそうだ。
Source:Variety

