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任天堂の次世代ハードウェア戦略に、小さくない地殻変動が起きている。欧州の「修理する権利」法規制への適合策とみられていたバッテリー交換容易化モデルが、米連邦通信委員会(FCC)の認証データベースに姿を現した。欧州ローカルの特例にとどまらず、北米をはじめとするグローバル市場へこの設計が順次投入される現実味が、一気に帯びてきた形だ。
FCCに登録された端末の型番は「BEE-001(-01)」。欧州向けに用意された改訂モデルと合致する。内部へのアクセスを阻んできた任天堂伝統の特殊ネジは姿を消し、一般的なプラスネジへと舵を切った。これは本体のみならず、Joy-Con 2やProコントローラー、果てはゲームキューブコントローラーにまで及ぶ。ユーザー自身や市販の修理店によるバッテリー交換のハードルは劇的に下がる。
だが、この構造刷新にはトレードオフも潜む。内部アンテナの再設計により、コントローラーとのBluetooth接続安定性が向上する一方、Wi-Fiの5GHz帯では受信感度がわずかに低下する懸念が出ている。本体バッテリー容量は約1%減少し、重量は10g増加。Proコントローラーに至っては、7gの軽量化と引き換えにバッテリー容量が約16%も削られた。カジュアルなプレイで体感できる差ではないにせよ、通信のシビアさを求める層には見逃せない変更点だ。
仕向地ごとに基板や金型を分ける製造手法は、サプライチェーンのコストを跳ね上げる。EU規制への適合を契機に、任天堂が全世界向けに「修理しやすい筐体」へと生産ラインを一本化するのはビジネスの必然だ。
かつて独自規格と頑強なブラックボックス化で製品を守ってきたゲーム巨人が、環境と法規制の波に押され、ハードウェアの思想転換を迫られた瞬間と言える。
Source:Bluesky

