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新型Steamコントローラー最大の弱点だった「Steamクライアントへの依存」が、ついに解消へ向かう。汎用入力ライブラリであるSDLへのパッチにより、Steamを起動せずともWindowsやLinuxでデバイスが認識可能になった。
これまでの新型モデルは、その高いポテンシャルとは裏腹に、Steam以外の環境におけるサポート不足が最大のネック。PCゲーム市場において、Xbox Game PassやMicrosoft Store、各種エミュレーターを併用するマルチプラットフォーム派にとって、基本のXInputすら通らない仕様は致命的と言わざるを得なかった。
今回のSDL対応は、まさにプレイステーション5のDualSenseが辿った進化の道筋と重なる。Steam Inputを介さずとも、ダイレクトに入力を受け付けられる受け皿ができた意味は大きい。特にSDLが広く浸透しているエミュレーターや、スタンドアロンで動作するデコンプ系タイトルにおいて、この恩恵は絶大だ。
もちろん、すべてが完璧に解決したわけではない。背面ボタンやタッチパッド、ジャイロといった、このコントローラーのアイデンティティとも言える特殊機能を100%引き出すには、現時点ではまだSteam Inputの力を借りる必要がある。Game Passタイトルの一部などでは、引き続きサードパーティ製のラッパーツールが必要になる場面も残るだろう。
それでも、ハードウェアとしての汎用性が一段階引き上げられたのは紛れもない事実。独自の操作性を誇るこのデバイスが「Steam専用機」の呪縛を解かれたとき、PCゲーム向けコントローラーの市場シェアをどこまで侵食できるか。今後の機能拡張を含め、周辺機器の勢力図を塗り替える可能性を秘めた大きな一歩だ。
Source:Phoronix

