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タブレットは大画面こそ正義、というこれまでの定説をシャオミが鮮やかに覆した。中国で発表されたRedmi Pad SE 2は、あえて11インチから9.7インチへ小型化を図りつつ、中身を劇的に底上げしてきた。120Hz駆動の滑らかな画面と、サイズに見合わない大容量バッテリー。この組み合わせが、動画視聴や電子書籍に明け暮れるユーザーの「本当の欲求」を射抜いている。
スペックを眺めると、シャオミのしたたかな戦略が見えてくる。心臓部にはSnapdragon 6s Gen 2を採用し、格安機ながら120Hzのリフレッシュレートをサポート。2Kクラスの解像度と600ニトの輝度は、屋外での視認性も十分に確保されている。
何より驚くべきは、ボディを小さくしながらバッテリー容量を7,600mAhまで引き上げた点だ。動画再生15時間というスタミナは、このサイズ感のタブレットとしては異例と言っていい。


市場全体を見渡せば、iPad miniのような「片手で扱える高性能」を求める層は確実に存在する。しかし、これまでは高価なハイエンドか、極端に性能の低い格安機かの二択だった。Redmi Pad SE 2は、1,099人民元(約2.3万円前後)という破壊的な価格設定で、その中間層を完璧にさらいにきている。
4G通信に絞ることでコストを抑えつつ、メタルユニボディの質感には一切の妥協がない。この絶妙なバランス感覚こそが、今のシャオミの独壇場だ。
今回の小型化は、単なるコストカットではない。家の中だけでなく、バッグに放り込んで外へ持ち出す「モバイル端末」としての原点回帰と言える。日本での発売については現時点で不明だが、もしこの価格帯で投入されれば、国内の低価格タブレット市場は完全に塗り替えられるはず。コンテンツ消費に特化した、令和のモバイルギアの正解がここにある。

