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Googleが配信した最新のシステムアップデートが、Pixelユーザーを窮地に追い込んでいる。最新のPixel 10シリーズのみならず、数世代前のモデルにまで及ぶ深刻なバッテリー消費の異常。その原因は、デバイスが「眠れない」という致命的なバグにあった。
3月のアップデート適用後、SNSやサポート掲示板にはバッテリー持ちの急激な悪化を訴える声が相次いでいる。対象はフラッグシップのPixel 10シリーズから、2月に投入されたばかりのミドルレンジモデル10a、さらには3年前のモデルであるPixel 7シリーズにまで及ぶ広範囲なものだ。1日に何度も充電を強いられるという報告は、もはや個体差のレベルを超えている。
Issue Trackerに寄せられたログの解析によって、衝撃的な事実が浮かび上がった。通信を制御するモデムが、1秒間に最大4回という異常な頻度で再起動を繰り返しているのだ。
本来、スマートフォンは未使用時にプロセッサの動作を抑えるスタンバイモードへ移行する。しかし、モデムが暴走に近いリトライを続けることで、Google独自開発のTensorチップは休む暇を失った。常に電力を消費し続けるアクティブな状態から抜け出せず、バッテリーが目に見えて削られていく。
Googleは現時点で公式な見解を示していない。ハードウェアの不具合ではなくソフトウェアに起因する問題であることは明白だが、これほど広範囲かつ深刻な不具合の修正が遅れている状況は、ブランドの信頼性に影を落としかねない。
iPhoneやGalaxyといった競合他社が電力効率と安定性を競う中、Pixelシリーズはたびたび通信周りや発熱の問題に直面してきた。独自のTensorチップを採用して以来、ハードとソフトの高度な統合を謳いながら、その足元である「通信と電池」という基本性能の最適化で躓くパターンを繰り返している。
今回の騒動は、単なる一過性のバグでは済まされない問題だ。OSの総本山であるGoogleが、自社ハードウェアの制御でこれほどのリスクを抱えている事実は、Pixelをメイン端末として選ぶユーザーにとって大きな懸念材料となる。
修正パッチの早急な配信が待たれるが、それまでは5Gをオフにする、あるいは通信環境の安定した場所で利用するといった苦肉の策を講じるしかない。Googleには一刻も早い原因究明と、再発防止に向けた品質管理体制の抜本的な見直しを求めたい。
Source:Android Authority

