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DRAM価格の高騰が、ついにスマートフォンの小売価格を直撃する。
これまでベールに包まれていた製造コストの急騰について、Xiaomiが具体的な数値を伴って口を開いた。生成AIの爆発的な普及が引き起こした未曾有のメモリ不足は、もはや対岸の火事ではない。我々消費者の財布を直接脅かすフェーズへと突入した。
Xiaomiのスマートフォン部門社長である陸偉兵氏が、中国のSNS上で明かした内容は生々しい。
12GBのRAMと512GBのフラッシュメモリを搭載した端末の製造コストが、2025年第1四半期と比較して1,500元(約220ドル)も跳ね上がっているという事実。16GB RAMと1TBストレージの最上位モデルであれば、そのコスト上昇幅はさらに深刻なものになる。
予想を遥かに超える部品コストの圧迫を受け、同社は4月11日に中国国内で「Redmi K90 Pro Max」「Redmi Turbo 5」シリーズなどの定価引き上げに踏み切る。
グローバル市場での一斉値上げは現時点で発表されていない。国際版は元々価格設定に一定のマージンを持たせているため、当面のショックは吸収できるという判断だろう。だが、限界は近い。

この問題の根底にあるのは、OpenAIを筆頭とするAIプラットフォーマーたちによる強烈なメモリ需要だ。
半導体メーカー各社が利益率の高いAIサーバー向けメモリの増産に一斉に舵を切った結果、スマートフォン向けのDRAMやNANDフラッシュの供給が極端に細っている。これはXiaomi一社の問題ではない。SamsungやAppleといった巨大な競合他社も、全く同じコスト増の波を被っている。
各社が利益を削って耐えるチキンレースは長くは続かない。業界全体でのドミノ的な値上げの波。
陸氏はメモリ価格が落ち着けば端末価格も下げると強調している。だが、いつ下がるのかという問いに明確な答えはない。
市場アナリストの中には2028年頃の価格下落を予測する声もある一方、一部のサプライヤーは2030年までメモリ不足が慢性化すると警鐘を鳴らす。AIの進化とインフラ投資が止まらない限り、この巨大な需要の渦が消え去ることはない。
最新のハイスペック・スマートフォンは、今後さらに「贅沢品」としての色合いを強めていく。手元の端末をいかに長く、賢く使い続けるか。我々消費者のデバイスに対する価値観が、根本から問われている。
Source:Weibo

