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折りたたみスマホの真の普及には、あと一歩の「価格破壊」が必要だ。その壁を、サムスン自らが打ち壊そうとしている。
つい先日、登録されたサムスンの新たな特許。そこには、背面に小さな円形のカバーディスプレイを備えた見慣れないクラムシェル型スマートフォンの姿が描かれていた。
カメラの横にちょこんと配置されたこの小窓は、まるでスマートウォッチの盤面。カバーパネルのほぼ全面をディスプレイ化した最近のGalaxy Z Flipシリーズとは、真逆のアプローチである。
なぜ、いまさら画面を小さくするのか。答えは明確、徹底したコストダウンだ。
2024年5月に出願され、2026年3月3日に正式登録されたこの特許画像は、本体を閉じた状態での情報表示を最小限に留める設計を示している。Galaxy Z Flip 5以降、大画面化したカバーディスプレイは利便性を高めた反面、部品コストを押し上げてきた。そこをあえて削ぎ落とす。


現在、市場には廉価モデルとしてGalaxy Z Flip 7 FEが存在する。だが、FEモデルも大型カバーディスプレイを維持しており、通常価格は900ドル前後。普及価格帯と呼ぶにはまだ少しハードルが高い。
もし、この特許のようにカバーディスプレイを極小化したモデルが投入されれば、部材コストは劇的に下がる。600ドルから700ドル台という、通常のミドルハイスマホと変わらない価格帯でのリリースも十分に狙えるはずだ。
現在、モトローラや中国メーカーが低価格な折りたたみ端末で猛追をかけている。サムスンはすでに横折り型の廉価版(仮称:Galaxy Wide Fold)の存在も示唆しており、そこへ縦折りの超廉価版も投入するとなれば、あらゆる価格帯で折りたたみ市場を制圧する強力な布陣となる。
特許がすべて製品化されるわけではない。だが、サムスンがさらなる低価格化のカードを隠し持っていることは事実。600ドル台のZ Flipが店頭に並ぶ日は、折りたたみスマホが「特別なガジェット」から「当たり前の日用品」へと変わるかもしれない。
Source:WIPO

