AirTag 2を工場出荷状態にする方法と初期化の落とし穴

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Appleの紛失防止タグ「AirTag 2」を手放す、あるいは動作が不安定になった際に避けて通れないのが、工場出荷時へのリセット作業だ。単にiPhone上で登録解除するだけでは不十分で、ハードウェア側での物理的な「儀式」が欠かせない。

手順そのものは従来モデルを踏襲しているが、AirTag 2には決定的に異なる「待ち時間」の罠が存在する。ここを間違えると、何度やっても初期化できない無限ループに陥る恐れがある。

具体的な手順を整理しよう。まず、銀色の電池カバーを親指で強く押し込みながら回し、ロックを解除してカバーを外す。ここまでは誰でもできる。重要なのはここからだ。電池を取り外して5秒待ち、再びセットする。これを「4回」繰り返す。

そして運命の5回目。ここで電池をセットした直後にリセット完了の音が鳴る手はずだが、AirTag 2はこの反応が非常に焦れったい。音が鳴るまで最大で12秒ほどかかる場合があるのだ。先代と同じ感覚で「あれ?鳴らない」と早合点し、すぐに電池を抜いてしまえば、また最初からやり直しになる。

この12秒というラグは、チップ性能の向上に伴うブートプロセスの変化か、あるいは誤操作を防ぐための安全マージンだろう。我慢強く待つことが、成功への唯一の鍵だ。

そもそも、なぜこれほどアナログで面倒な手順をユーザーに強いるのか。それはセキュリティへの配慮に他ならない。アプリ上の操作だけで完結してしまう仕様であれば、マルウェアや悪意ある第三者が遠隔でタグを無効化できてしまうリスクが生じる。

物理的に「手元にあり、かつ電池を抜き差しできる」人間しかリセットできない仕様は、Appleらしい堅実な設計思想といえる。なお、使用する電池は依然としてCR2032だが、通電不良を防ぐために「苦味剤コーティング」のないものを選ぶ必要がある点は変わっていない。

手元の個体が第1世代か第2世代か見分けがつかない場合は、裏面を確認すればいい。銀色のカバーに「Designed by Apple in California」の刻印がなく、すべて大文字のテキストのみであれば、それが最新のAirTag 2だ。逆にロゴ周りに筆記体混じりの刻印があれば、それは初代モデルである。

リセット後はiPhoneに近づけるだけで再ペアリングが始まる。もし自動検出されない場合は、「探す」アプリから手動で追加すればいいだけだ。AirTag 2はUWB(超広帯域無線)の精度向上も期待されているが、こうしたメンテナンス性は依然として物理ボタンを持たないデバイス特有の「もどかしさ」を残す。

譲渡やトラブルシューティングの際は、この「5回抜き差しと12秒の沈黙」を思い出してほしい。

Source:AppleInsider

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この記事を書いた人

私の始まりはプログラマーとしてシステム開発に携わり、ガジェットの内部構造や技術的な課題を深く理解してきました。その後は営業マンとして、技術が市場でどのように受け入れられ、どのようなニーズがあるのかを現場で学んできました。
この「技術的な解像度の高さ」と「市場における現実的な価値」という二つの視点が、このブログで情報をお届けする上での私の基盤となっています。

ちなみに私のガジェット愛の原点は、初代iPhoneよりもさらに昔、いにしえのPDA『Palm』に遡ります。あの頃の端末は「できないこと」だらけでした。しかし、限られた環境の中で「どうすれば目的を達成できるか」と知恵を絞り、工夫を凝らす作業こそが、私にとって最高の楽しみでした。

長らくは初代iPhoneからの筋金入りApple信者でしたが、進化の速度が凄まじい昨今、フラッグシップの安定感を持つApple製品に加え、多種多様な機能を提供するAndroid端末を深く使い込む機会が増えています。

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