またExynosか。Galaxyファンなら、この言葉に滲む複雑な感情が痛いほど分かるはずです。
これまで何度も「今度こそはQualcommを超える」と言われながら、結局は発熱や処理落ちに悩まされてきた歴史。2026年、私たちはついに世界初の2nmプロセスという未知の領域に足を踏み入れようとしていますが、期待と不安が入り混じるのは当然のことでしょう。
流出したベンチマークスコアを見て、あなたは「やっぱり今年もダメなのか?」と肩を落とすかもしれません。
あるいは「これなら買いだ」と確信を持つかもしれません。最新のリークデータに基づき、今私たちが直面しているGalaxy S26の真実を、ライバル機であるOnePlus 15との比較から紐解いていきます。
Source:Geekbench GPU
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謎のモデル番号SM-S942Bが物語る欧州と日本の未来
ベンチマークサイトGeekbenchのデータベースに、突如として姿を現した「SM-S942B」という型番。これが次世代フラッグシップ、Galaxy S26の国際版であることはもはや公然の秘密と言えるでしょう。搭載されているのは、サムスンが社運を賭けて開発した世界初の2nmチップセット、Exynos 2600です。
スペック表を確認すると、そこには10コア構成のCPUと、AMDの技術を源流に持つXclipse 960 GPUの文字が並んでいます。この構成こそが、私たちが2026年に手にすることになるスマートフォンの心臓部です。
特に注目すべきは、サムスンがこれまで弱点とされてきた効率性と発熱対策を、製造プロセスの微細化によって根本から解決しようとしている点でしょう。
しかし、数字だけを見れば、手放しで喜べる状況ではありません。現時点でのテストユニットが叩き出したスコアは、競合他社が採用するSnapdragon 8 Elite Gen 5に対して、ある種の「溝」を感じさせるものだったからです。この溝をどう解釈するかで、あなたの次の買い替えが決まると言っても過言ではありません。
OnePlus 15との残酷な対比で見えたGPUの現在地

Android界隈で今、最も勢いのある刺客といえばOnePlus 15をおいて他にありません。彼らが武器にするのは、Qualcommの最新鋭チップSnapdragon 8 Elite Gen 5。
このチップに搭載されたAdreno 840 GPUと、Galaxy S26のXclipse 960を比較したとき、驚くべき格差が浮き彫りになりました。
| テスト項目 | Exynos 2600 (Galaxy S26) | Snapdragon 8 Elite Gen 5 (OnePlus 15) | 性能比 |
| Vulkan スコア | 24,211 | 約 27,500 | 88% |
| OpenCL スコア | 19,825 | 約 25,000 | 80%以下 |
| 製造プロセス | 2nm GAA | 3nm (改良型) | 世代交代 |
グラフィックス性能の指標となるVulkanでは、OnePlus 15に対して約88パーセントの力しか発揮できていません。さらにOpenCLに至っては80パーセントを割り込むという結果が出ています。数値だけを見れば「Galaxyはまたしても一歩及ばないのか」という溜息が漏れてしまいそうです。
筆者自身、この数字を初めて見たときは正直なところ、少しだけ落胆しました。最新の2nmプロセスを使いながら、既存の技術の延長線上にあるライバルに勝てない。
スペック重視のユーザーであれば、この時点でOnePlus 15へ心が揺らぐのは無理もない話です。しかし、ベンチマークというものは時に、本質的な使い心地を隠してしまう鏡のような存在でもあります。
スペック表には載らない熱対策の正体とHPBの野心

サムスンが今回、性能のピーク値以上に執着しているのが「発熱の抑制」です。Exynos 2600には、HPB(Heat Path Block)と呼ばれる、チップ上に直接配置される革新的なヒートブロッカーが導入されています。これは、これまでのスマホ冷却の常識を覆すアプローチと言えるでしょう。
かつてのGalaxyが、ゲームを始めて数分でホッカイロのように熱くなり、画面が暗くなっていった悪夢を覚えているでしょうか。
対するOnePlus 15は、ピークパワーこそ凄まじいものの、一部のテストでは表面温度が52度を超えるという、もはや凶器に近い熱を帯びることが報告されています。
高熱によるパフォーマンスの急落を考えれば、Galaxy S26が狙っているのは「瞬間的な爆発力」ではなく「マラソンランナーのような持続力」なのだと推測できます。88パーセントという数字は、実は無理なオーバークロックを排し、ユーザーが快適に持ち続けられる温度を維持するための、あえて選んだ落とし所なのかもしれません。
ゲーマーが震える88パーセントの真意と独自の逆転劇

もしあなたが「原神」や「ゼンレスゾーンゼロ」のような重い3Dゲームを最高画質で遊びたいなら、88パーセントという差は致命的に見えるはず。
しかし、2026年のスマホ事情は、もはや生身のパワーだけで決まる時代ではありません。ここでサムスンが用意している隠し球が、ENSS(Exynos Neural Super Sampling)です。
これは、AIを活用したアップスケーリング技術。PCゲームの世界でいうDLSSのように、チップ側の負荷を抑えつつ、画面上の解像度とフレームレートをAIが補完して引き上げる魔法のような機能です。
つまり、生のGPUパワーで負けていても、AIが賢く働けば、私たちの目には「Galaxyの方が滑らかに動いている」と映る可能性があるのです。
独自の切り口として提示したいのは、スマホ選びの基準が「ベンチマークの最大値」から「AIによる最適化の賢さ」へ完全に移行したという点です。OnePlus 15が筋肉質なアスリートだとしたら、Galaxy S26はドーピングではなく、最新のパワードスーツをまとった頭脳派プレイヤー。
この視点を持つと、88パーセントという数字はむしろ「これだけの余裕を残してAIにリソースを割いている」という、サムスンの不気味な自信の表れにさえ見えてきます。
結局私たちは何を買えば幸せになれるのか

2nmという響きに踊らされ、圧倒的なパワーを期待した人にとって、Galaxy S26は少し物足りない選択肢に見えるかもしれません。しかし、日常の中でスマホが熱を帯び、バッテリーが目に見えて減っていくストレスから解放されたいと願うなら、この堅実な設計こそが正解になるはずです。
OnePlus 15は確かに魅力的で、その瞬発力は2026年でもトップクラスでしょう。しかし、日本国内でのサポート体制や、リセールバリュー、そして何より「手のひらで暴走しない安心感」を天秤にかけたとき、Galaxyというブランドが持つ重みは無視できません。
スペックの数字を追いかける日々はもう終わりにしませんか。大切なのは、30分ゲームをしても、長時間動画を撮影しても、変わらぬ温度で寄り添ってくれるかどうか。Galaxy S26が目指しているのは、数値上の1位ではなく、あなたの生活における「最も使いやすい相棒」としての1位なのです。
動画では、今回ご紹介したExynos 2600に搭載された新技術や、2nmプロセスがもたらす革新的なユーザー体験について、公式のビジュアルと共に分かりやすく解説されています。




