朝起きてスマホの画面を見たとき、そこに表示された通知に思わず二度見してしまいました。
「アップデート利用可能」
これだけならいつもの風景ですが、その中身を見てコーヒーを吹き出しそうになりました。なんと、Poco F6 ProにAndroid 16ベースの「HyperOS 3」が降ってきていたのです。しかも、ファイルサイズは驚愕の7.1GB。これはもはや、OSの更新というより、スマホの中身を総入れ替えするレベルの手術と言っても過言ではありません。
正直なところ、Xiaomiのアップデート速度には毎回驚かされますが、今回は少し次元が違います。
Poco F6 Proだけでなく、コスパタブレットとして名高いRedmi Pad 2までもが対象になっているとのこと。素晴らしい!!!
「ただのバージョンアップでしょ?」と思っているあなた、今回はちょっと話が違います。私が実際に情報を追いかけ、コミュニティの熱量を感じてみてわかったのは、これが単なる機能追加ではなく、XiaomiがAppleやSamsungと同じ土俵、あるいはそれ以上に「体験」を重視し始めたという明確なサインだということです。
Source:Reddit
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7.1GBの衝撃と期待値の重さ
まず、この「7.1GB」という数字について触れざるを得ません。通常、OSのメジャーアップデートでも数GB程度が相場ですが、今回はその倍近くあります。Redditなどの掲示板では「Wi-Fiが悲鳴を上げている」「ストレージの空きを作るために必死で写真を消した」という、悲鳴とも歓喜ともつかない報告が相次いでいます。
ビルド番号「OS3.0.4.0.WNKMIXM」。この無機質な文字列の裏には、Xiaomiの本気が詰まっています。
なぜこれほど巨大なのか。それは、今回のHyperOS 3が、単にAndroid 16の機能をなぞっただけではないからです。システムの深層部分、つまりAIの統合やグラフィックエンジンの刷新が含まれているからに他なりません。
ダウンロードの進捗バーがじわじわと進むのを見つめる時間は、まるで新しいガジェットが家に届くのを待っている時のような、あのもどかしくも幸せな時間に似ています。

「iPhone化」と揶揄されるUI、でも実は…
今回、最も議論を呼んでいるのが新しいUIデザインです。特にPoco F6 Proユーザーが手にする「HyperIsland」機能。名前からして、あのリンゴのマークの企業の機能を連想せずにはいられません。
「また真似したのか」と笑うのは簡単です。しかし、実際にその挙動を見てみると、単なる模倣を超えた「使いやすさへの執着」が見えてきます。通知、音楽コントロール、タイマーなどが、パンチホールカメラ周辺で有機的に動く。
これは、Androidという自由度の高いOSの中で、情報の視認性を極限まで高めようとした結果、たまたま似た答えに辿り着いた…というのは言い過ぎでしょうか。でも、実際に触ってみると「あ、これ便利だわ」と直感的に感じてしまう。その「悔しいけど便利」という感覚こそが、今回のUI刷新の正体です。
さらに、映画のようなロック画面スタイルやダイナミックな壁紙。これらは、スマホの画面をつけるという何気ない動作を、ちょっとしたエンターテインメントに変えてくれます。毎日何十回も行う動作だからこそ、そこに「気持ちよさ」が加わることは、スペック表の数字が上がる以上に満足度に直結します。

Redmi Pad 2が「パソコン」に化ける瞬間
一方、タブレット側の進化も見逃せません。Redmi Pad 2(2025年モデル)へのアップデートは、このデバイスの立ち位置を根本から変えようとしています。
特筆すべきは「垂直分割画面モード」と、MacBookのようなデスクトップスタイルのウィンドウ操作です。これまでAndroidタブレットといえば、どうしても「画面の大きなスマホ」という域を出ないことが多かった。しかし、HyperOS 3によって、複数のアプリを自由自在に操れるようになります。
iPadでXiaomiアプリを実行し、それをMacのようなウィンドウで開くという相互接続性。これを聞いたとき、私は少し混乱しました。「あれ、今どっちのOSを使ってるんだっけ?」と脳がバグる感覚。これこそが、デバイス間の壁が溶けてなくなる瞬間です。
もはやRedmi Pad 2は、動画視聴専用機ではありません。ちょっとした仕事やクリエイティブな作業もこなせる、頼れる相棒へと進化を遂げようとしています。スタイラスペンの体験向上も相まって、この価格帯のタブレットとしては反則級の多機能さを手に入れました。

AIは私たちの生活に何をもたらすのか
そして忘れてはならないのが、一連の生成AIツールの導入です。最近はどこもかしこも「AI、AI」と連呼していますが、HyperOS 3のAIは、より実用的な部分にフォーカスしている印象を受けます。
具体的な詳細はまだ使い込んでみないと分からない部分もありますが、画像編集や文章作成、あるいはシステム全体の最適化にAIが介入してくるでしょう。「自分でやったほうが早い」から「AIに任せたほうが楽で綺麗」へ。私たちの意識が無意識のうちに切り替わっていく、その転換点がこのOSなのかもしれません。
12月には、Redmi Note 13 ProやXiaomi Pad 6S Proなど、他の人気機種への配信も予定されています。まさにXiaomiエコシステム全体が、一斉に次のステージへと足並みを揃えて進軍しているような迫力を感じます。

