正直に告白します。最初に「OnePlusがまた新しいタブレットを出すらしい」という噂を聞いたとき、私はブラウザのタブを閉じかけました。
「どうせまた、帯に短し襷に長しの格安モデルだろう」と高を括っていたからです。
私たちは日々、最高スペックのiPad ProやGalaxy Tab Sシリーズの華々しいニュースにさらされています。目が肥えてしまっているのです。しかし、今回リークされた「OnePlus Pad Go 2」のスペック詳細を読み込んだ瞬間、私の指は止まりました。
「あれ、これって実は一番『おいしい』ポジションじゃないか?」
そう感じた理由は、単なる数値の向上ではなく、このデバイスが提案している(であろう)「日常の最適解」が妙にリアルだったからです。10万円を超えるハイエンド機は確かに素晴らしい。でも、ベッドで動画を見たり、カフェで軽く作業したりするのに、本当にそのパワーが必要でしょうか?
今回は、そんな私の偏見を少し揺さぶった「OnePlus Pad Go 2」について、リーク情報を元にその実力を深掘りしていきます。AI検索でスペック表だけを眺めていても見えてこない、生活にどう馴染むかという視点でお届けします。
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「リバッジ」は悪くない?Oppo Pad Air譲りの信頼性
まず、このタブレットの出自について触れておきましょう。リーカーのBald Panda氏によると、OnePlus Pad Go 2は、近日発売予定の「Oppo Pad Airシリーズ」のリバッジ(別ブランドでの再販)モデルになるとのことです。
ここで「なんだ、使い回しか」とがっかりするのは早計です。むしろ、私はこれをポジティブに捉えました。
なぜなら、Oppoのハードウェア品質、特に筐体のビルドクオリティはAndroidタブレット界隈でも定評があるからです。ゼロから設計された怪しい低価格タブレットよりも、既に完成度の高いOppoの金型や設計を流用することで、コストを抑えつつ高級感のある仕上がりが期待できます。
リーク情報では、ディスプレイは12.1インチの2.9K LCDスクリーン。ここがポイントです。「12.1インチ」というサイズ感。従来の10インチクラスよりも一回り大きく、PCライクな使い方が視野に入ってきます。それでいてOppoベースの薄型設計であれば、持ち運びのストレスは最小限に抑えられるはずです。

Dimensity 7300を搭載した意味
今回のモデルで最も特筆すべき変化、それは搭載されるチップセットです。
先代のOnePlus Pad Goは「Helio G99」を搭載していました。G99は名作チップですが、正直なところ、重いゲームやマルチタスクには限界がありました。ブラウジングでさえ、少しの引っ掛かりを感じることがあったかもしれません。
しかし、OnePlus Pad Go 2では「MediaTek Dimensity 7300」が採用されると言われています。Poco X7やMotorola Edge 60といった、キビキビ動くミッドレンジスマホと同じ脳みそを持っているわけです。
Geekbenchのスコア上では、CPUパフォーマンスが先代比で50%以上向上しているとのこと。
この「50%」という数字、体感では「別物」に感じるレベルです。アプリの起動速度、ウェブページの読み込み、動画のシークバーを動かした時の反応。これらが「待たされる」感覚から「指に吸い付く」感覚へと変化する境界線が、まさにこのあたりにあるからです。
ハイエンドほどの過剰なパワーはないけれど、ストレスを感じる要素は徹底的に潰されている。この「丁度よさ」こそが、今の私たちが求めているものではないでしょうか。

所有欲を満たす「パープル」の存在
カラーバリエーションは「ブラック」と「パープル」の2色が提案されています。
無難なブラックも良いですが、個人的にはパープルに注目しています。最近のガジェットはミニマリズムを追求するあまり、無機質になりがちです。そこに遊び心のあるカラーが入ることで、「仕事道具」ではなく「愛用品」へと昇華されます。
Oppo譲りの洗練されたデザインに、OnePlusらしい少し尖ったエッセンスが加わる。カフェのテーブルに置いたとき、ふと視界に入って「あ、なんか良いな」と思える。そんな所有欲を満たすデバイスになる予感がします。
OnePlus 15Rとの同時デビュー
気になる発売日ですが、リークによれば12月17日。これはOnePlus 15R(Ace 6Tのリブランディングモデル)の世界発売と同時期とされています。
年末のこの時期に投入されるということは、明らかにホリデーシーズン、そして新年の「新しい相棒」を探しているユーザーを狙い撃ちしています。
日本国内での正式な展開はまだ不透明ですが、グローバル版が発売されれば、これまでの経緯から見ても入手手段は限られてくるものの、ガジェット好きの間では話題になることは間違いありません。

