2025年も終盤に差し掛かり、テクノロジー好きの我々の視線は、すでに「次なる何か」へと向かっています。そう、Samsungの次期フラッグシップ、Galaxy S26シリーズです。
「今度のGalaxyは、AI機能がさらに進化するらしい」「ついにカメラが人間の目を超えるかも」…そんな期待に満ちた噂が飛び交う中、スマートフォン体験の「土台」とも言える充電性能に関して、非常に興味深く、そして少しばかり首を傾げたくなるようなリーク情報が飛び込んできました。
次期モデルの最上位「Ultra」が待望の進化を遂げる一方で、スタンダードモデルとPlusモデルは「まさかの据え置き」かもしれない、というのです。
しかし、話はそれだけでは終わりません。リーク情報が正しければ、たとえワット数が低くても、ライバル(そう、あのiPhone 17です)よりも速く充電が完了する可能性があるというのです。
この記事では、現在出回っているGalaxy S26シリーズの「有線・ワイヤレス充電」に関する最新リーク情報を徹底的に分析し、その裏にある技術的なカラクリ、そして私たちが次期モデルに何を期待すべきなのかを深掘りします。
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明らかになる「充電格差」とスペック表の“罠”
今回のリーク情報(発信源はXの@The Galox_氏)は、S26シリーズ内での明確な「戦略の違い」を示唆しています。まさに「変化」と「停滞」の同居です。
Galaxy S26: 25w wired & 20w wireless
— Anthony (@TheGalox_) November 15, 2025
Galaxy S26 Plus: 45w wired & 20w wireless
Galaxy S26 Ultra: 60w wired & 25w wireless
I know many will compare the 25w on the base to the 35w on the iPhone 17, but just like the S25, the S26 will end up charging faster than the iPhone. pic.twitter.com/9WXk2GlswT
1. Ultraユーザー歓喜へ!Galaxy S26 Ultraは「60W」の領域へ
まず朗報から。最上位モデルであるGalaxy S26 Ultraは、ついに有線充電速度が 60W に達する可能性が濃厚です。
現行のS25 Ultraの45Wから、ついに大台を突破します。スマートフォンの高機能化に伴いバッテリーも大容量化する中、この60Wという数字は、朝の忙しい時間や、出先での「あと少し!」という場面で、絶大な安心感をもたらすでしょう。
これは、Samsungが「Ultra」モデルを、スペック上も体験上も、真の最上位として明確に差別化しようとする強い意志の表れと言えます。

2. まさかの「据え置き」?S26とS26 Plusはなぜ変わらないのか?
しかし、手放しで喜べないのがスタンダードモデルとPlusモデルです。
- Galaxy S26: 25W (S25から変更なし)
- Galaxy S26 Plus: 45W (S25 Plusから変更なし)
…え、25W?
2025年(もうすぐ2026年)において、フラッグシップモデルのスタンダード機が25W据え置きというのは、正直なところ「残念」という言葉が口をついて出てしまいます。
ライバルに目を向ければ、例えばOnePlus 15は最大120Wというとんでもない速度(しかもアダプター付属!)を実現していると報じられています。なぜSamsungは、最も多くのユーザーが手に取るであろうモデルの充電速度を、あえて「停滞」させるのでしょうか。

3. 「25W vs 35W」の逆転劇? iPhone 17より速いという主張の真相
ここで、リーカーが投下した非常に興味深い「爆弾」があります。
「Galaxy S26 (25W) は、iPhone 17 (35W) よりも充電速度が速い」
文字面だけ見ると「?」となりますよね。ワット数が低いのに、なぜ速いのか。
この「カラクリ」は、GSMArenaの過去のテストデータ(S25とiPhone 17とされる端末の比較)が根拠とされています。
- Galaxy S25 (25W / 4,000mAh)
- iPhone 17 (35W / 3,988mAh)
結果は、Galaxy S25の方がフル充電までの時間が短い、というものです。
これは、スマートフォンの充電が「数字(W)の大きさ競争」だけでは測れないことを示しています。
充電速度の“罠”
- ピーク電力の持続時間: iPhoneは(過去のモデルの傾向として)ピークのワット数を維持できる時間が短いのに対し、Samsungは比較的安定して高めの電力を維持する制御がうまい可能性があります。
- 熱管理: 高速充電は熱との戦いです。Samsungが25Wという「扱いやすい」電力で熱を抑えつつ、効率的な充電プロファイル(充電開始時、中間、終盤での電力制御)を最適化している場合、トータルでの充電時間は短縮できます。
- バッテリー容量: S26は4,300mAhに増量されるとの噂もありますが、それでもこの傾向が維持されるなら、Samsungのバッテリーマネジメント技術が優れている証拠となります。
つまり、「iPhoneは35W(一瞬)だけど、Galaxyは25W(安定)」という構図が、この逆転劇を生んでいる可能性が高いのです。

4. 全モデル共通の朗報:ワイヤレス充電は「順当進化」
有線充電でモヤモヤした方も、こちらで少し溜飲が下がるかもしれません。ワイヤレス充電に関しては、全モデルが順当な進化を遂げるようです。
- Galaxy S26 / S26 Plus: 20W (S25シリーズの15Wからアップグレード)
- Galaxy S26 Ultra: 最大25W (S25 Ultraの15Wから大幅アップグレード)
特にUltraの25Wワイヤレス充電は、有線(S26無印)とほぼ変わらない速度になります。これは「変化の知覚」として非常に大きい。ケーブルの煩わしさから解放され、かつ実用的な速度が手に入るのなら、S26 Ultraを選ぶ強力な動機付けになり得ます。
まとめ
さて、ここまでGalaxy S26シリーズの充電に関するリーク情報を見てきました。
Ultraの60W化、ワイヤレスの全モデル強化は素直に歓迎すべき「進化」です。 一方で、S26/S26 Plusの有線充電が「据え置き」という事実は、多くのファンにとって「予測とのズレ」であり、失望を招くかもしれません。
しかし、iPhone 17との比較で示唆されたように、単純なスペック(ワット数)だけがユーザー体験の全てを決定するわけではない、というのもまた事実です。私たちが本当に求めているのは「60W」という数字そのものではなく、「使いたい時にすぐ使える」という時間的価値(タイパ)の改善であるはずです。
もしSamsungが25Wという数字のまま、バッテリーの寿命を犠牲にすることなく、制御の最適化だけでiPhoneの35Wを超える実用速度を実現してくるのであれば、それは「見えない技術の勝利」と言えるでしょう。
(と、この記事を書きながらも、筆者個人としては「いや、でもやっぱり有線は速い方が嬉しいよね…」という本音も隠せませんが。)


