Pixel Watchユーザーの皆さん、お待たせしました!毎日の生活を少しだけスマートにしてくれる、待望のソフトウェアアップデートの季節がやってきました。
「改札を通る時、急いでPixel Watchのウォレットアプリを開くのが地味にストレス…」 「レジ前で、決済画面がなかなか表示されずにもたついてしまった…」
そんな経験はありませんか?今回の2025年6月版 Pixel Watchアップデートは、まさにそんなあなたの悩みを解決してくれる、画期的な内容を含んでいます。
この記事では、Pixel Watch(初代、2、そして噂の3まで対応)向けに配信が開始された最新アップデートの全貌を、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。
- 最大の目玉である「タップ決済」は、具体的にどう変わるのか?
- 気になる「日本のSuica」への影響は?
- 新機能を最大限に活用するための設定方法は?


Pixel Watchのアップデート情報まとめ

2025年6月 Pixel Watchアップデートの概要
まずは、今回のアップデートの基本情報から整理しておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
アップデート月 | 2025年6月 |
対象デバイス | Google Pixel Watch / Pixel Watch 2 / Pixel Watch 3 |
OSベース | Wear OS 5.1 / Android 15 |
ビルド番号 | BW1A.250605.004 |
セキュリティレベル | 2025年6月5日 |
今回のアップデートは、Wear OS 5.1と最新のAndroid 15をベースにしており、セキュリティが強化されているのはもちろん、ユーザー体験を向上させるための重要な新機能が含まれています。
ただし、一点だけ非常に重要な注意点があります。Googleの公式発表によると、このアップデートは「日本とシンガポールのモバイル端末を除くすべてのユーザー」に順次配信される、と記載されています。この点が、特に決済機能において日本のユーザーにどう影響するのか、後ほど詳しく考察していきます。
【最大の目玉】タップ決済はどう変わる?アプリ不要で支払い可能に!

今回のアップデートで最も注目すべき変更点、それはGoogleウォレットを使ったタップ決済機能の大幅な向上です。
これまでと何がどう変わるのか、具体的に見ていきましょう。
- 【Before】これまでの決済方法
ウォッチのボタンをダブルクリックしたり、タイルから選択したりして、事前にGoogleウォレットアプリを起動し、決済したいカードを表示させてからリーダーにかざす必要がありました。 - 【After】これからの決済方法
ウォッチのロックが解除されている状態であれば、アプリを起動する必要は一切ありません。ただウォッチの画面を決済リーダーにかざすだけで、支払いが完了します。
これはまさに、多くのユーザーが待ち望んでいた「シームレスな決済体験」です。
この変更により、駅の改札やコンビニのレジ前で慌ててアプリを起動する、といった一連の動作が不要になります。荷物で両手がふさがっている時でも、手首をかざすだけ。この小さな変化が、日々のストレスを大きく軽減してくれることは間違いありません。
【重要】新タップ決済機能の使い方と設定方法

「夢のような機能!でも、どうやって設定すればいいの?」ご安心ください。設定はとても簡単ですが、いくつか知っておくべきポイントがあります。
1. クレジットカード/デビットカードで利用する場合
この新しいタップ決済機能を、普段お使いのクレジットカードやデビットカード(タッチ決済対応のもの)で利用するには、ユーザー自身による設定(オプトイン)が必要です。
具体的な設定手順はまだ公開されていませんが、おそらく以下のような流れになると考えられます。
- スマートフォンまたはPixel Watchの「Googleウォレット」アプリを開く。
- 「設定」メニューに進む。
- 「NFC設定」や「支払い設定」といった項目の中に、「アプリを開かずに支払う」や「デフォルトのカードでタップ&ペイ」のような新しい選択肢が追加されているはずです。
- その設定をオンにし、メインで使いたいカードを「デフォルト」として設定します。
この設定を一度済ませてしまえば、次回からはウォッチのロックを解除するだけで、いつでもスマートな支払いが可能になります。
2. 交通系パスで利用する場合(※日本のユーザーは要注意)
交通系パスに関しては、Googleはさらに一歩進んだ対応をしています。
ワシントンDC、シアトル、トロントといった一部地域の交通システムでは、この新機能が自動的に有効になると発表されています。つまり、ユーザーは何の設定もすることなく、この便利な決済体験を享受できるのです。
【日本のSuicaなどへの影響は?】
ここで最も気になるのが、日本のSuicaやPASMOといったFeliCaベースの交通系ICカードへの対応です。
結論から言うと、今回のアップデートで、日本のSuicaが即座にアプリ不要の決済に対応する可能性は低いと考えられます。
その根拠は、先ほども触れたGoogleの公式発表にある**「日本とシンガポールのモバイル端末を除く」**という一文です。日本とシンガポールは、世界的に見てもNFCの中でも特殊な「FeliCa」という規格が広く普及している地域です。今回のアップデートは、主に国際標準のNFC-A/B規格の決済体験を向上させるものと見られ、FeliCaの仕様とは異なる部分で実装されている可能性が高いのです。
とはいえ、これは決して悲観的なニュースではありません。Googleがグローバルでシームレスな決済体験の実現に動いていることは事実であり、この流れがいずれ日本のFeliCa規格にも適用されることは十分に期待できます。今はその「過渡期」と捉えるのが良いでしょう。
その他の新機能と改善点
今回のアップデートは決済機能だけではありません。他にも嬉しい改善点がいくつかあります。
- Google Home連携の強化
Google Homeアプリで、照明のオンオフやエアコンの操作など、よく使うデバイスのショートカットをウォッチフェイスの「お気に入り」に設定できるようになります。これにより、スマホを取り出すことなく、手首の操作だけでスマートホーム機器をより素早くコントロールできるようになります。 - アップデートサイクルの変更
これまで不定期だったPixel Watchのメジャーアップデートが、今後は**「四半期ごと」**、つまり3ヶ月に1回のペースで提供されるようになります。これにより、ユーザーは「次のアップデートは9月頃かな」と予測を立てやすくなり、新機能への期待感を持ちやすくなります。
アップデートを今すぐ手に入れる方法は?
「早く新しい機能を試したい!」という方のために、アップデートを適用する方法を2つご紹介します。
方法1:自動配信を待つ(推奨)
アップデートは、今後数週間かけて、対象となるすべてのPixel Watchに順次自動で配信されます。特に急ぐ理由がなければ、通知が来るのをのんびり待つのが最も安全で確実な方法です。
方法2:手動でアップデートを確認する(上級者向け)
どうしても待ちきれない場合は、以下の手順で手動アップデートを試みることができます。
- Pixel Watchで「設定」アプリを開きます。
- 「システム」→「システム アップデート」と進みます。
- 「時計は最新です」と表示されている画面の、時計アイコンを何回か連続でタップします。
- これにより、サーバーへのアップデート情報の問い合わせが強制的に行われ、配信対象になっていればダウンロードが開始されます。
さらに、GoogleはOTA(Over-The-Air)アップデートイメージも公開していますが、こちらは開発者や専門知識のあるユーザー向けです。操作を誤るとウォッチが起動しなくなるなどのリスクを伴うため、自信のない方は手を出さないようにしましょう。
【まとめ】
2025年6月のPixel Watchアップデートは、単なるマイナーチェンジではありません。特に**「アプリを開かずにタップで決済」という機能は、スマートウォッチの利便性を根底から変える、まさに「神進化」**と呼ぶにふさわしいものです。
これにより、Pixel Watchの決済体験は、ライバルであるApple WatchのApple Payが実現しているシームレスな体験に、また一歩近づいたと言えるでしょう。
日本のユーザーにとって、今回のアップデートでSuicaの利便性が直接向上しない可能性が高いのは少し残念な点です。しかし、これはGoogleが世界中のユーザー体験を統一し、向上させようと努力している証でもあります。この大きな流れが、近いうちに日本の私たちにも届くことを強く期待したいと思います。
まずはアップデートを適用し、あなたのPixel Watchで何が変わったのか、そして何ができるようになったのかを確かめてみてください。
