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Appleが描くAI戦略の包囲網が、いよいよ最も手頃なエントリー機にまで届く。流出したApple内部のコードから、次期「iPad(第12世代)」にA19チップと8GBのRAMが搭載される見通しが明らかになった。これまで上位機種に限られていた「Apple Intelligence」の恩恵が、ついに普及帯へと降りてくる。
MacRumorsのAaron Perris氏がコード内から発見した情報によると、第12世代iPadのSoCにはiPhone 17シリーズと同じ「A19」が据えられる。現行の第11世代が積むA16から一気に3世代分のジャンプアップだ。さらに見逃せないのがメモリ容量の引き上げ。従来の6GBから8GBへの増量は、オンデバイスAIを動かすための絶対条件を満たす処置であり、エントリー機でも高度なSiriや生成AIツールがフル稼働する環境が整うことを意味する。
内部の刷新はプロセッサだけにとどまらない。セルラーモデルにはApple自社開発の5Gモデム「C1X」が採用され、電力効率が大きく改善する見込みだ。さらに最新の無線チップ「N1」の搭載によって、Wi-Fi 7やBluetooth 6、スマートホーム規格のThreadにも対応する。主要パーツの内製化を進めるAppleの最新技術が、惜しみなくエントリー機へ投入される形だ。
このハードウェア強化がタブレット市場に与えるインパクトは小さくない。これまで安価なAndroidタブレットは、手頃な価格を武器にエントリー層の需要を固めてきた。しかし、最廉価のiPadがフラッグシップ級の処理能力とOS統合型のAI基盤を備えてしまえば、その勢力図は根本から揺らぐ。ブラウジングや動画視聴にとどまらない高度な処理能力の差は、単純な価格の安さだけで埋められるものではない。
ただ、かつてのような「手軽なお買い得感」を期待しすぎるのは禁物だ。現行の第11世代は349ドルで登場したものの、2026年6月の改定で449ドルへと引き上げられた。次期モデルもこの価格帯を引き継ぐとみられ、もはや入門機というよりは準ミドルレンジに近い立ち位置へとシフトしている。性能の大幅な底上げと引き換えに、低価格タブレットとしてのハードルが上がっている点には留意すべきだろう。
発売時期は早くとも2027年春とみられ、実際に手元へ届くまでにはまだ時間がある。直近では10月末に刷新が噂されるiPad miniが先陣を切る見通しだが、Appleが全製品をAI対応へ塗り替えようとする意志はすでに明確だ。ハードウェアの底上げがタブレット市場全体の基準をどう引き上げるのか、競合各社の出方を含めて今後の展開を注視したい。
Source:MacRumors


