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Windowsポータブル機の泣き所だったOSのオーバーヘッドが、SteamOSという特効薬によって打ち破られた。AMDのウルトラハイエンドAPU「Strix Halo」をSoCに備えたモンスターマシンが、携帯機の枠を完全に飛び越えた実力を叩き出している。
検証を行ったのは、ハードウェア検証で知られるテック系YouTuberのETA Prime氏。テスト機となったOneXPlayer X2 Mini Proは、2026年7月にクラウドファンディングを経て市販化されたエンスージアスト向け端末だ。直販価格2,499ドルからと極めて高額ながら、AMD Ryzen AI Max+ 388 APUとRadeon 8060S iGPU、最大64GBのメモリという、従来のポータブル機の常識を覆す凶暴なスペックを誇る。
この圧倒的なハードウェアを縛っていたのが、標準プリインストールのWindows 11だった。バックグラウンド処理の重さや携帯機としてのUIの煩わしさは、多くのゲーマーにとって長年のストレス源だ。そこで同氏がSteamOSを導入したところ、ハードが持つ本来のポテンシャルが一気に解き放たれる結果となった。
実動テストの数値は圧巻だ。「Forza Horizon 6」では、わずか30WのTDP設定かつFSRなしのネイティブ1200p・高画質で90FPS以上をマーク。「サイバーパンク2077」でも35W・1200p・高設定で60FPSを軽々と超え、FSRフレーム生成を併用すればウルトラ設定かつ30Wで90FPS超えの領域に突入する。

さらに「ELDEN RING」に至っては最高設定の1200pで60FPS固定動作を披露した。さすがに最重量級の「Crimson Desert」は40Wまで引き上げて平均69FPS、「Hogwarts Legacy」も40W駆動とFSRの併用が必須となるものの、これまでの携帯機では描画すら怪しかった重量級AAAタイトルが、驚くほど滑らかに駆動している。
既存のSteam DeckやROG Allyが採用する15W〜30W前後のチップとは、描画性能の地力が根本的に異なる。デスクトップ級のGPUパワーに、ゲーム特化型OSならではのシェーダー管理と低負荷なシステム設計が組み合わさることで、Windows機特有のフレームの引っかかりが完全に削ぎ落とされた格好だ。
もっとも、40W駆動時のバッテリー消費は強烈で、単体運用というよりは電源接続を前提とした可搬デスクトップに近い割り切りが求められる。2,499ドルという価格設定も含め、手放しで誰にでも薦められる代物ではない。


