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PCプラットフォームへの展開を加速させていたソニーが、シングルプレイ大作を中心にPS5独占へと舵を切り直している。「Only on PS5」を前面に押し出した新たなマーケティングは、PCゲーマーの期待を裏切る形となる一方で、専用ゲーム機の存在意義を改めて固め直す動きに他ならない。
公開されたプロモーション映像では、『Ghost of Yotei』や『Marvel’s Wolverine』、『アストロボット』といった自社スタジオの看板タイトルが並ぶ。「ここでしか味わえない体験」を強調する演出は、かつて当たり前だったプラットフォーム囲い込みへの回帰を明確に示している。いずれSteamなどで配信されると見込んでいた層にとって、この方針転換は冷や水となるはずだ。
対照的に、マルチプレイを軸とするライブサービス型タイトルは今後もPCを含むマルチ展開を維持する構えを見せる。プレイヤー人口の維持が生命線となるオンライン作品と、ブランド価値を背負うストーリー主導の大作とで、明確な棲み分けを図る狙いだ。
背景にあるのは、専用ハードウェアの価値をどう担保するかという危機感だろう。高価格化が進むゲーム機において、PCでも遊べる状況が定着すれば、消費者がハードを購入する理由は薄れていく。次世代機となるPS6の影が見え隠れし始める中、Windowsを軸とするPCゲーム市場の攻勢から自社のエコシステムを守るためには、強力な独占コンテンツという原点回帰が不可欠だった。
数多くの大作を抱えながらも、プラットフォームの境界線を引き直したソニー。ハードウェアの囲い込みと収益性のバランスをどう取るのか、今後の市場への影響が注目される。


