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2026年の世界的なDRAM不足がスマートフォン市場を直撃する中、異例のメモリ容量で勝負に出た低価格モデルが登場した。Realme 16 Proは、約300ドルというミドルレンジ帯でありながらベース8GB、最大12GBのRAMを搭載し、アプリの強制終了に悩むユーザーの救世主となる可能性を秘めている。しかし、この「メモリ富豪」な設計には、日常の快適性を揺るがす大きな落とし穴が隠されていた。
競合のモトローラなどがコスト削減のために4GB RAMに甘んじる中、Realmeの選択は極めてアグレッシブだ。6.79インチの大型有機ELディスプレイや長寿命バッテリー、さらに5回のメジャーOSアップデート保証まで付いており、300ドルクラスとしては破格の長期運用スペックを誇る。これなら複数アプリのバックグラウンド起動も余裕でこなせるはずだった。
誤算は、その頭脳にある。採用されたMediaTek Dimensity 7300 Maxは、メーカーが謳うような滑らかな操作感を提供できていない。各種ベンチマークでも競合に一歩譲る結果となっており、最新の3Dゲームはもちろん、日々のスクロールやアプリ立ち上げ時にももたつきを感じる場面がある。せっかくの広大なメモリ空間を、処理能力が完全にボトルネック化させている格好だ。
この価格帯で快適な動作を重視するなら、すでに市場で評価を確立しているXiaomiのPoco X8 Proなどが強力なライバルとして立ちはだかる。Realmeはメモリとアップデート期間に予算を全振りした結果、スマートフォンの本質である「サクサク感」を犠牲にしてしまった印象が否めない。
大容量メモリと手厚いサポート期間は、ライトユーザーが長く端末を維持する上で大きな武器になる。ただ、購入を検討する際は、ゲームや重い処理には向かないという割り切りが必要だ。今後のミドルレンジ市場は、限られたコストの中でメモリを盛るか、SoCを盛るかという、メーカーの思想がより色濃く反映される戦場へとシフトしていくだろう。
Source:NoteBookCheck

